血だらけ(詩、ポエム)
僕の手は血だらけだ
自分を、ずっと殺し続けてきたから
人に良く思われようと、自分らしく、ありのままでいられた僕の首を絞めて、殺して、真顔の仮面をつけて、踊るだけの僕を作り出した
まるでその僕は、見えない何かに操られているように、自分の意思がない
言われるがままに行動し、言われるがままに達成し、意思を持たない人形は、壊れかけたら捨てられる
糸を切られた僕を、僕は手に持ったものでバラバラに壊す
これじゃだめだ、こんな僕じゃだめなんだ
これはいらない、これは僕じゃない
振り下ろすたびに不快な音を立てながら、僕だったものは肉塊に変わる
そしてそれを、泣きながら食べる
これも僕なんだ
大切な、大切だった、僕の一部なんだ
戻しても、口に詰め込む
そして、新しい僕を生み出すものとなる
本当の僕は、ずっとそれを続けている
それを望まれているし、そうでないと、生きていけないから
本当の僕は、きっと、仮面をつけて踊る僕をみている
踊り続けて、絡まって、動けなくなって、そしたら片づけないといけないから
ステージの上で、仮面をつけて踊る僕
いや、僕たち、なんだろう
たくさんの僕がいる
きっと、仮面をつけて混ざってしまえば、本当の僕すらわからなくなるほどのステージだ
なんて、悲しいステージだろうか
ほら、また一つ、絡まった
近付いて、仮面をとる
泣いて、目が腫れて、吐いて、口が荒れて、傷つけられて、ボロボロで
ごめんねと、口にしながら仮面を戻して、僕を粉々にする
おいしくないよ、僕を食べるなんて
でも、僕だから、食べてあげないと、でしょ?
ところで、食べてる僕の首に手をかけている、僕は誰?
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