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夢に飲まれて(詩、ポエム)

夢に飲まれている

現実と夢、違いは分かる

頭の中でも理解している

それでも、夢から抜け出せなくなる

突飛で、異常なあの世界に、囚われている

夢は残酷だ

理想を押し付けてくる

ありもしないことを見せ付けてくる

幸せな自分にさせてくれる

一生眠り続けてしまえたら、そう思ってさえいる

それほどまでに、夢に飲まれている

深く、暗く、辛い夢に、魅了されている

そんなもの、簡単に抜け出せると思っていた

それなのに、いつの間にか、なかなか抜け出せない所まで沈んでいた

深い海の底に、ゆっくり沈んでいくような、怖いような、少し温かいような、そんな感覚の中をさまよっている

落ちていく方が楽だ

夢に飲まれて、何も考えない方が楽だ

でも、自分自身が、勝手に、そうなりたくは無いと、もがきだす

もういいのに

夢に飲まれて、そのままの方が楽なのに

何故か、抗っている

息をしようとしている

何もかも、中途半端な自分を、何もかも、中途半端な自分が、助けようとしている

不安定で

無価値で

怠惰で

傲慢で

中途半端で

そんな自分を助ける自分も、馬鹿だ

でも、ありがとう

そんな中途半端な自分さえいなかったら、とっくの前に夢に飲まれていたよ

でも、ごめんね

たまらなく、そんな自分が嫌いなんだ

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