夢(詩、ポエム)
眠い
目を瞑れば、幸せな空間が目の前に広がる
仲が良かった友達、自分の想い人、優しい家族
一目で夢と分かる景色だ
このまま夢の中へ落ちていけば、どんなに幸せだろうか
でも、それは出来ない
いや、してはいけない
目をあけて、伸びをする
瞼が重い
夢の中へ隙あらば落ちようとする意識
夢は夢だ
溺れたら、戻ってこれない
いや、戻ってこれないのなら、それはそれでよかった
中途半端に戻ってくるから、ダメなんだ
夢は覚める
幸せも、いつかは終わる
幸せが続いている人は、本当に幸せな夢に溺れているんだと思う
溺れられない
溺れてしまえば楽だとわかる
だけど、呼吸をしたくて、首を時々出してしまう
息苦しいんだ、夢に、幸せに溺れているだけは
苦しくない夢だったら、浸かっているだろう
苦しくない幸せなら、無条件で受け止められるだろう
でも、そうじゃない
何処かに、夢じゃない部分がある
何処かに、不幸が顔を覗かせる
それは自分が意図したものじゃないことがほとんどだ
そして、人間は、これに敏感だ
だから、夢に、幸せに、溺れていることができない
気付いてしまう、違和感に
気付いたら最後、呼吸が苦しくなる
顔を、上に出したくなる
それを夢が、幸せが、引きずり落してくれるのか
それを地上の誰かが引き上げて、現実を突きつけてくれるのか
そんなこと、分かりはしない
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