妊娠と葉酸
今回は「妊娠中に葉酸が必要な理由」についてお届けしたいと思います。
妊娠中のおかあさんの身体に起きていること
妊娠中は、おかあさんと赤ちゃんの健康を維持するために過不足なく必要な栄養素を摂取することがとても大切です。
赤ちゃんは速いスピードで細胞分裂を繰り返して大きくなっていくため、その分だけ栄養素も普段以上に必要になります。そして妊娠初期に行われるこの細胞分裂には、実は葉酸が必要なのです。
葉酸は、細胞分裂で重要な役割を持つ核酸(DNA、RNA)を作る成分の合成を進める役割を持っています。葉酸が欠乏するとこれらの核酸が上手く作られずに、さらに成熟中の細胞がダメージを受けてしまうため、細胞分裂が順調に進まなくなってしまいます。
葉酸はいつから摂取したら良いの?
葉酸は、妊娠が判ってから摂り始めれば良いでしょうか?もちろん判った時点から始めても役立ちますが、妊娠を計画している段階から摂取する方が望ましいと言われています。その理由をお伝えします。
前回、胎児の先天性疾患である神経管閉鎖障害や無脳症のリスクについてお話しいたしましたが、その他にも「二分脊椎症」という先天異常の疾患も妊娠直後から約10週以内に発生することが多いことが知られています。 とても早い段階で発生するため、妊娠に気が付くのが遅れた場合には初期の対応が遅れてしまう可能性があります。
そのため、妊娠を計画したときから積極的に葉酸を取り入れていくことが大切なのです。
妊娠中の葉酸の働き
・おかあさんと赤ちゃんの赤血球を作る
前回もお伝えしましたが、酸素を身体中に運ぶ役割を持つ赤血球の生産を助ける働きがあります。
妊娠中のおかあさんも貧血になりやすいことが知られていますので、葉酸の補給はとても大切です。
また、赤ちゃんは小さな身体で、一生懸命へその緒を通して自分自身の血液でおかあさんから
酸素や栄養を貰っているのです。
・赤ちゃんの健康のため
ここまででお伝えしたように、受精卵の細胞分裂や先天性疾患のリスクを低下させる働きがあるために、赤ちゃんの健康な発育にはとても重要です。
産後の栄養ケアにも葉酸を
妊娠計画中や妊娠中に葉酸を摂取することが大切なことは知られていますが、実は産後も継続して摂取するのがおすすめです。
・産後のおかあさんの体調管理に 出産は女性にとって大仕事です。心身ともにとても疲れます。特に出産後の子宮を元に戻すためには充分な栄養が必要です。葉酸もとても役立ちます。今までお伝えしてきたように、葉酸は細胞分裂を助けるので、出産で大役を果たしてダメージを受けた子宮を元に戻すサポートをしてくれます。
また、産後おかあさんはホルモンバランスの変化により情緒不安定になりやすいことが知られています。葉酸は乱れたホルモンバランスを整えてくれる働きもあります。
・母乳の質を高めるために
葉酸と赤血球の関係でもお伝えしましたが、葉酸は赤血球の生産に重要です。
そして、母乳はおかあさんの血液から作られます。葉酸には造血作用があるので、母乳にもとても良い栄養素です。
おすすめの摂取方法
前回、一日にどれくらい摂取したら良いのかお伝えしましたが、食べ物に含まれる葉酸はとても壊れやすくデリケートです。
ですから、サプリメントの活用もおすすめです。
とは言え妊娠初期で大変な、つわりの時期には普通のお食事もあまり食べたくないのにサプリメントを摂取するのは難しいかもしれません。
そんなときは、さっぱりと酸味がある安心安全なかむタイプの葉酸サプリメントが役立つはずです。
是非チェックしてみてください!
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