インタビュー/土屋農園
01.山形県の南に位置するまほろばの里、高畠町へ
前回の投稿から少し期間が空いてしまいましたが、本日は5回目の生産者さんインタビュー記事の投稿です。
5回目を迎える本日は宮城県を超えてお隣の山形県へと2回に分けてお邪魔させていただきました。
山形へ向かって車を走らせ七ヶ宿に入った頃、たくさんの野生のお猿さんを発見!
手持ちのカメラのシャッターを押そうと車を降りると「キーッ!」と威嚇されてしょんぼり。
お猿さんに歓迎(?)された我が一行が到着したのは山形県東置賜郡高畠町にある「株式会社ソルルス まほろばの葡萄屋 土屋農園」さん。
去年も「クイーンセブン」という品種の葡萄をお裾分けしていただき、ナチュリノのパフェに使用したところ大反響をいただきました。
クイーンセブンは果物の中でもトップクラスの糖度25度を誇ることから”世界一甘い葡萄”とも言われる大変希少な品種です。
種がなく皮まで食べられるので煩わしさもなく、パリッとした食感が人気の葡萄なのです。
今年もそんな土屋農園さんの葡萄を使用させてもらうべく、お邪魔させていただきました。
02.土屋さんの人柄
土屋農園は山形県の南に位置するまほろばの里、高畠町にあります。民家が少なく、豊かな山々に囲まれ、澄んだ空気と清らかな水に恵まれたこの土地で約100年前から代々葡萄を育ててきました。
今回お話を聞かせてくれるのは土屋農園の代表、土屋隼さん。
ご年配の農家さんが多い中、土屋さんはまだ若くフレッシュな面持ち。
親しみやすく、気さくな土屋さんの人柄が葡萄の人気にも直結してるのだろうと感じます。
元々東京で染物屋さんやバーテンダーの経験がある職歴豊富な土屋さん。
染物屋さんで働いていた際、社内の立ち位置からか色の研究をしても土屋さんの「出したい色」の意見を通せない状況にもどかしさを感じていたそうです。
そんな状況と、後のバーテンダーでのお客さんとの会話から”会社を起こしたい”という想いに繋がったと言います。
その後実家の葡萄農家を継ぎ、代表となりました。
農業の高齢化問題を抱える中、土屋さんは「農家はかっこいい」をたくさんの人に知ってもらい若手農家をどんどん増やしたいと話してくださいました。
去年いただいたクイーンセブンの生産は今年は少ないと言います。
少ないなら大きくしよう!と果実肥大のための摘花や更なる細やかな手入れをこれから行うとのことでした。年々気候の変化などにより新たに立ちはだかる問題にもしっかり向き合い、チャレンジをし続ける土屋さん。
チャレンジをすればもちろん失敗もあると言います。知る人ぞ知る「シャインマスカット」を畑丸ごと1シーズンだめにしてしまったこともあるのだとか。
これまでのインタビューの中でも「失敗を恐れずチャレンジする」
そんな心構えの農家さんが多いことを思い出しました。土屋さんも同じように失敗を恐れずチャレンジをすることで美味しい葡萄を毎年作り続けているのだろうと感じます。
土屋さんは葡萄の糖度を測る際、糖度計は使用しないそうです。
糖度だけではなく酸味も大事にしている土屋さんは、一つ一つ検食し、自分の感覚を大事にしています。「糖度計は信用できないんです!」と、ユニークかつ職人気質な一面を見ることができました。
葡萄に使う肥料というのは元々少なく、ほとんどが「土地の力」なのだとか。
葡萄は根の感度がいいので何よりも土が大事なのだそう。土が合わないからといって肥料を足しても美味しい葡萄はできないのです。
美味しい葡萄ができるのは、冒頭でもお伝えした通り、清らかな水や気温、雨量、土などといった高畠の地の力と、土屋さんの葡萄にかける愛情があるからこそなのだと感じました。
03.土屋農園で作る葡萄の品種
土屋さんに葡萄の品種について聞いてみました。
高級品種としても名高く、近年一気に人気の勢いに火がついた「シャインマスカット」はさぞ生産が難しいのだろうなと思われがちですが、実は柔軟で作りやすい品種なのだとか。
フットボール型で超大粒のマスカット「天山」は栽培が難しいのだそう。病気になりやすく、大変希少なため直売所では1日で売り切れてしまうくらいの人気でプレミアム付きの品種なのだそうです。
同じく大粒で最高峰の味と絶賛される黒葡萄「高尾」は土地や作業を選び栽培が難しい品種。木が柔らかく虫の被害も多いため市場にも出回りにくい超希少品種です。上品で芳醇な香りでいて糖度も抜群な葡萄です!
「食べてみてください」と土屋さんが差し出してくれた「高尾」と「クイーンセブン」。
どちらも食べる手が止まらず無限に食べてしまいそうな美味しさ。職場のデスクに常備しておきたいくらいです。
04.ナチュリノと土屋農園がコラボ!
土屋さんが作るこの美味しい葡萄をもっとたくさんの人に周知してもらうべく、ナチュリノでは土屋農園さんの葡萄をオンライン・店舗で販売することが決定しました。
また、店舗でのパフェやジェラートとしても使用させていただきます。
ナチュリノへ持ち帰り製造部に作っていただいたパフェがこちら!
「世界一甘いぶどうのパフェ」
冒頭でもお伝えした通り、クイーンセブンは糖度25度を誇る果物界でもトップクラスを争う驚きの甘さ。そこにプラスして大粒の高尾を1/2カットにしてトッピング。
2種の葡萄を引き立てるいちじくとミルクのジェラート、カスタード、フランボワーズのソース、葡萄ゼリーでアクセント。
きっと大満足していただけるスペシャルなパフェに仕上がりましたのでこの機会に是非、お召し上がりください。
「株式会社ソルルス」はラテン語で”ソル=太陽” “ルス=田舎”を意味し、「唯一無二にここを照らす」という想いが込められているようです。
そんな素敵な想いと幸せの葡萄を全国の皆さんに知ってもらえるようなお手伝いができれば幸いです。