「だいじょうぶ」は「だいじょうぶ」?

私のまわりには、精神的に不安定になりがちな方が数名いる。浮き沈みのレベルではなく、死が見え隠れするタイプのものだ。

でも実際に会うととても元気で、やさしく穏やかで病院に入院していたことなんてわからない。

だからつい普通に接してしまうけれど、もしかしたら無理をさせているのだろうか。

ずいぶん前、その方と会えると思っていなかったタイミングで会えた時、彼女は私に抱きついた。そして少し泣いているようだった。

ふわっとしてやさしくて、私に会えることをこんなにも喜んでくれる人が世の中に存在するなんて!

くすぐったいような気持ちになれた。

今、彼女たち(その他にもいろいろと気になる方が数名いる)が何を見て、どんなことを欲しているのか。もしくは何に拒絶して、絶望しているのか。私には知ることはできない。というかきっと私が「どうしたの、だいじょうぶ」とずかずか入り込んだら、その方々は頑張ってしまうだろう。

「だいじょうぶだよ」という魔法の呪文を繰り返して。

「だいじょうぶ」は人を元気にもさせる。

でも時には、追いつめる。

それでも私は彼女たちの笑顔がみたい。元気でいてほしい。

ほんとうの意味で「だいじょうぶ」であってほしい。

そう願ってしまうんだ。

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