比喩的日記「ある意味、しあわせを教えてくれた、カンガルーポケット」
※これは今日(厳密には昨日)あったできごとを、ちがうものごとに置き換え、視点を「私」以外で記した物語のような日記のようなよくわからないものです。あまりながくない、とりのめのない世界をおたのしみください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
分厚い皮と身のあいだに親指を突っ込み、ちからを入れると文旦のなつかしいかおりが立ちのぼってくる。ひと房、ひと房、皮を剥き、口に放り込んだ。
数時間前、彼女はどこでも階段教室に行っていた。どこでも階段