ザーメンウォーターワールド

休日が明けて出勤すると、面倒な問い合わせメールが沢山届いており発狂。毎朝出勤前にファミマで買っているオレオのパクリ商品をPCの上にぶちまけて、「悪霊退散!!悪霊退散!!」と叫んだ。

気が付くと全てのメールが返信されており、退勤時間となっていた。嬉しさのあまり遅番の同僚の前で四股を踏んでしまった。同僚が机に置いている全てのものが卓上から転げ落ちてしまったので、代わりに私が毎朝出勤前にファミマで買っている「特製たまねぎソースの和風ハンバーグ」を机にぶちまけてあげた。常温で。

何にもしていないのに何故かヘトヘトだったので、退勤後近くのコンビニの喫煙所で一カ月ぶりにタバコを吸った。

あ~~~~~うまいうまいうまい♡

ニコとチンが五臓六腑に染みわたり、頭が冴え、眼が五里先まで見通せるようになり、耳が熟年ロリエルフのように尖がり、体中の筋肉がほうれん草を食したポパイのように膨れ上がった。

今の私は何でも出来る。直径7mぐらいの穴なら素手で掘れる。

絶好調になった私は新開地の銭湯へ向かった。好きやねん、暑い日に銭湯に入るのが。

もちろんニコチンのおかげで私の陰茎はボキバキに勃起していた。しかし、そんなことに構わず、私は悠然とした足取りで浴室へと向かい、立派に放尿した。

立派に放尿した。

私は二ヶ月程前より毎日ファミマのジャスミン茶(1.5L)を飲んでいる。そのため、最近の私の尿は香しくも清涼な匂いを持つ非常に甘美な液体となっていた。

その匂いにつられて、入浴していた神戸ジジイ(神戸に住んでいるジジイ)達が私の陰茎の周りに集まり始めた。私はそいつらに見せつけるようにノーハンドで射精した。

立派に射精した。

まるで讃岐うどんのようなコシを持つ私の精子は、陰茎に群がっていた神戸ジジイ達をなぎ倒し、浴槽の全ての排水溝へと流れ着いた。

皆もご存じの通り、精液は40℃を越えると凝固し始める。やがて私の精子は全ての排水溝を完全に塞いだ。

行き場を失った湯は浴室を満たし、やがて銭湯から滝のように溢れ出した。半日経った頃には神戸の街は湯の底へと沈んだ。そして、一ヶ月後には地球は湯だけが広がる銭湯惑星となった。

そんな状況下でも人類は、湯の上で「アトール」と呼ばれる浮遊島を建造して生き残っていた。

そんな人類に残された世界

その名は

ウォーターワールド








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