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10月5日/解散総選挙と株価

 
 今週は色々あって乱高下の激しい1週間でした。月曜日からの日経平均の推移を順に振り返ると、
 
月曜:-1910円(石破ショック)
火曜:+732円(石破ショックからの反発)
水曜:-843円(イランがイスラエルにミサイル発射)
木曜:+743円(石破総理「利上げする環境でない」と発言)
金曜:+83円
 
 となっており、そして昨夜は米国雇用統計でまた円安が進んで現在は1ドル148円台半ば、日経先物は+900円の39500円まで上がっています。この土日に中東でのドンパチでも無い限り、週明けは株価上昇確実です。
 
 もちろん嬉しい事ではあります。何せ円安は多くの企業業績にも好影響を与える「本物の株価上昇要因」であり歓迎すべき状況です。とはいえ私としては、実は来週半ばぐらいまでは株価が下がってくれた方が逆に有り難いという思いも抱いていました。というのも来週水曜日に衆議院が解散される事が内定しており、解散総選挙期間中は株価が上がるというアノマリーがある事を踏まえれば、解散日に株価が低い所にいれば今回も選挙アノマリー炸裂で選挙期間中に株価が上がる可能性が高くなる…なので解散日前後が分かりやすい買い場になる、と思っていたからです。しかし幸か不幸か、このままでは株価が高い状況で衆議院解散という事になりそうです。
 
 ところでその「解散総選挙中は株価が上がる」というのは本当なのでしょうか?
 ネットを探して過去のデータを見つけてきたのでご覧下さい。


 ご覧の通り、実質的にはほぼ横ばいの年も多いとはいえ、正確な数値としては1969年以降全ての解散総選挙において選挙期間中の日経平均は上昇しています。ちょっと古い資料なので前回(2021年)の選挙時のデータが無いですが、調べた所この時も日経平均は上昇(上昇率約1%)との事でした。つまり解散総選挙アノマリーは「過去50年不敗の17連勝中」という訳です。しかも90年代以降などは株価が中長期的に下落局面にあった期間も長いのですが、それでも選挙期間中に限れば全て上がっていた訳ですから、やはり強力なアノマリーと言えそうです。
 ちなみに上の資料では1976年に行われた衆議院選挙のデータがありませんが、この時は解散総選挙ではなく任期満了による総選挙だったようで、選挙期間中の株価は下落だったようです。衆議院の任期満了というのは実質的には「選挙で負けそうだから解散できなかった」を意味しているので、選挙が市場の期待に繋がらなかったという事なのでしょうか。これもなかなか面白いデータです。
 
 また、セクター別で見ると以下のような業種の株が過去の選挙期間中では買われているようです。

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