見出し画像

令和六年度 琵琶学演奏大会鑑賞記

 日本琵琶学協会による演奏会なので、演者の実力はさまざま。
 中級者クラスから師匠クラスまで出てきます。
 号名だから上手いというわけではないし、号名ではなくても驚くほどの演奏をする方も。それを分かった上で観に行かないと、一見では途中で帰りたくなるかもしれないです。

 琵琶学演奏大会は、年に3回行われますが、今回は昼の12時から17時頃まで5時間強、休憩は10分です。
 全部聴く人はあまりいないようで、演者のお弟子さんや友人知人がその人だけを観て帰ることが多いようです。
 私は初心者ということもあり、一応は全部聴いてみるストロングスタイルです。
 
 三越印の緞帳が上がって、金屏風の前に和服で琵琶を構えた姿…カッコいいですよね。
 しかし、カッコいいだけで終わってしまう演者さんもかなりいて、今回は「観に来て良かった」と思える方は師匠や熟練者、変化成長などを楽しめる若い方などで半分くらいだったでしょうか。
 もちろん、半分もいれば充分で、琵琶楽協会のレベルの高さが伺えます。

 今回は、水藤桜子(すいとう おうし)先生をいちばんの楽しみに出かけました。
演目は「楊貴妃」 幕が上がる前から微かに調律の弦音が聴こえて、その音も美しかったです。
多彩な音、静動のコントラスト、まさに琵琶師という演奏で大感動でした。
 
 琵琶に興味のある方、他の邦楽を嗜んでいらっしゃる方も一度足を運んでみられることをお勧めいたします。
 特に、琵琶楽コンクールは東京以外の在住者も参加されるようで、レベルの高い演奏を安価に聴くチャンスです。
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?