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「不登校の息子と共に歩む、海外旅行での気づきと成長の旅」 その1

息子は、過去に学校でトラブルを起こしたり、宿題をしなかったり、学校に行かない日が増えており、ゲームばかりしています。不登校になっています。さらに思春期も重なり、子育てが非常に難しい状況です。
そんな日々の忙しさや学校での問題から少し離れてみると、新たな視点や価値観を得られることがあるのではないかと思いました。息子にもっと広い世界を知ってもらいたいという思いから、父子二人での海外旅行を計画しました。不登校の息子と私が一緒に過ごす中で見つけた気づきや成長の記録をここに書き留めます。同じような悩みを抱える家庭にとって、何か参考になるものがあれば幸いです。


1. なぜ海外旅行を選んだのか?その背景と動機

息子が不登校になった時、自分の育て方が悪かったのか、息子が怠けいる事を疑ったりなど、本当にいろいろと悩みました。ドコミアカデミーで多様性について、複数の講師から考えを聞くことで、私が自分の考えにバイアスがかかっていることを理解しました。自分にバイアスがかかっているという意識の下で、息子の話や行動を見ていると、本当は学校に行きたいこと、しかし行けないという事が判ってきました。

学校に行くか行かないかではなく、家庭の中だけでは経験できない刺激や体験を息子に与えたいという思いが強くありました。過去に私自身が一人旅をした際、人として大きく成長するきっかけを得たことがあったので、旅行を通じて息子にも世界の広さを知ってほしい、そして人生が楽しいことをわかってもらいたいと考えていました。

そんな中、昨年から上海に赴任している友人が一時帰国していた時、「部屋が一つ空いているから泊まりに来ても良いよ」と言ってくれました。この言葉が、私を後押ししてくれた。
息子に「上海」と聞いてどう思うか尋ねると、「汚いイメージ」と返ってきました。息子が現在の上海の発展を知らないことに驚き、彼に世界を見せるために旅行を決断しました。この旅が、息子にとって自己を見つめ直し、今後の人生で必要な何かを得るきっかけになって欲しいとそんな思いでした。

2. 出発前の準備と計画修正

旅行の計画と準備は、私が主導で行いました。中国への旅行はたった3日間でしたが、ビザが必要でした。そのビザを取るのはなかなか手間がかかりました。

旅行までの手順
 ①   旅行計画を決める
 ②   航空券を買う
 ③   ホテルを予約する
 ④   ビザを申請する

今回、友達の家に泊まることから計画がスタートしたのですが、ビザが必要になったことで計画を変更せざるを得ませんでした。
ビザ取得のサイトをいろいろと調べましたが、正直よく分かりませんでした。
中国語も話せず、英語も上手ではない私にとって、ビザに友達の家の住所を書いてイミグレで止められたりするのは避けたかった。

いろいろと考えた結果、出発まで2カ月を切っており、旅行準備の時間があまりなかったので、短期間だがビザを取得することを決めました。時間が無くて、本当に焦りました。

ビザの取り方については、また別の記事で詳しく書きますね。

3. ヒヤヒヤした出発

不登校の息子ですが、何日かは学校に行っており、その土曜日も午前中に授業を受けていました。
息子が午後に学校から帰宅後、旅行の準備をして、土曜日の夜便に乗る予定でした。

ところが、学校から帰宅した息子は、突然「友達にパソコンのマウスを貸す」と言い出しました。
「絶対に間に合わせるから、信じて欲しい」と息子が頼むので、出発の当日にそんなことを言うなんて、と内心腹立たしかったですが、ぐっと我慢して許可しました。
待ち合わせ場所を駅に設定し、息子を送り出しました。

遅れたらシャレにならないなぁなんて思いながら駅で待っていると、息子が現れ、本当にほっとしました。

4. トラブル発生

駅で待ち合わせた後、順調に成田に向かい、出国審査もスムーズに進みました。飛行機は予定通りに離陸し、上海に向かいました。

しかし、上海に到着した後、思いがけないトラブルが発生!!!
な、なんと!!イミグレーションの手前で止められたのです。

その原因は私でした。

空港のサーモチェックで引っかかり、コロナ感染者と間違われてしまったのです。
飛行機内でビールを2杯飲んで顔が赤くなっていたためでした。

機内で飲んだビール


検査官は中国語で何かを話していましたが、全く理解できず、「進むな」というジェスチャーだけが伝わりました。その瞬間、本当に焦りました。もし入国できなかったら、息子を一人残してどうしようかと。
体温は37.1度でした。入国できない雰囲気が漂っていましたが、別の検査官が現れ、英語で質問してくれました。カタコトの英語でビールを飲んだことを説明し、誤解を解くことができました。
この時は、本当にホッとしました。

何とかサーモチェックを通過し、時間は22:30を過ぎていました。

5. イミグレでのドキドキ体験

ようやくイミグレーションに到着しました。子ども連れだとわかると、二人で審査官の前に立つように指示されました。まずは私の審査が行われ、無事に通過しました。

次に息子の番です。息子は自分も審査を受けなければならないとは思っておらず、一緒に通過しようとしたところ、審査官に厳しい口調で止められました。後で聞いたところ、英語がわからず、その上強い口調で話されたため、息子はかなりビビっていたようです。

無事にイミグレーションを抜け、荷物を受け取って、市内へ移動するためにタクシーに乗る準備をしている時、息子が言った言葉が印象的でした。
「俺も英語ぐらい勉強しようかな。全然わからないや」っと。
この一言を聞けただけでも、旅行に来て良かった〜と、心の中で父はガッツポーズ。


続きは、また次回に。


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