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medical terms

無事に、息子が退院。
病院、クリニック関係者の皆様に感謝申し上げます。
お陰さまで予定通り帰宅することができました。
私の代わりに退院の迎えに付き添ってくれた弟にも感謝。

しばらくは週に3回程度リハビリや受診のために通院。
バスで通えるかと思っていたが、松葉杖での移動は難しそう。
代替案を思案中。

さて、前回の、医療関係者が当たり前と思っている業界での
言葉や習慣が、一般の皆さんには(当然なのだが)当たり前ではない、
という話。今日またふと関係することを思い出した。

日本で医療を受ける外国人患者のこと。
スペイン語と英語の医療通訳の看板を掲げている(ことになっている)看護師として、
この国に住むマイノリティの皆さんが、公平な医療を受けているかどうか、
ということは常々気にかけている。
自国ではない場所で病気や怪我をして病院に行く、ということは
どれほど不安で恐怖の体験にもなり得るだろう。

身体のことだけではなく、医療関係者とのやりとり、
検査、治療、通院など、懸念事項は山積していることは想像に難くない。

せめて、その患者が理解できる言語で医療を受けられる機会を提供できれば、
と思っている。しかし、医療関係者自身が、外国人患者が医療の現場で
どれくらいの日本語を理解しうるか、という判断を誤って、患者に不利益を
与えかねない状況に陥っている、という場面に多々遭遇する。

先日も、とある外国人(英語は母語ではないが、多くの国民が英語を
操る国出身者)が外来診察を受けることになった。
事前情報では「日本語の理解は完璧。通訳は不要」であった。
しかし、実際に医師の診察が始まると、医師の言葉に
おうむ返しをしたり、「わかりました」と言いながらも首を傾げて、
不安そうな目をしたり。しかし医師から「わかりましたか?質問はないですか」と
聞かれても、「大丈夫です」と答える。
診察が終わり、出ていく患者を追いかけて、「医師の説明を理解できましたか」と
英語で問うと、やはり全ては理解できておらず、疑問が残っていたのか、
矢継ぎ早に質問が挙がった。

日本人でもよくある場面だ。
診察室の中では「はいはい、そうですか、わかりました」というが、
その後「ご質問はありませんか」と個別に尋ねると、
「よく分からないけれど、先生の言うとおりにします」と答える。

外国人患者だけを特別扱いをするのではない。
上記のような日本人患者に接するように、
医療用語が飛び交う説明や書面を理解する支援をしたいだけ。
そこは国籍がどうであろうと、同じこと。
私はそう思う。

滞日外国人や外国人観光客が激増する今日。
10年、20年前の日本とはすっかり様変わりする日本の人口構成。
様々な目的で来日している外国人が、相応の医療ケアを受けられる
支援をしたいと切に願う。
そして、修士論文のフィールドにもなった介護老人保険施設だけではなく、
各種高齢者施設や在宅で療養する高齢者のための訪問介護の場では、
介護を受ける外国人も増え続けている。このような人々が
同じく「公平な」介護が受けられるように微力ながら関わって行きたい、
と今日も思っている。


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