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大きい病院

腫瘍とのご対面の一週間後に大きい病院の予約が取れた。思っていた以上に早く予約が取れて、嬉しかった。ただ、その頃は、一度痛みが出ると、2、3日寝たきり状態になっていた為、予約の日に動けなくなるのが怖かった。病院までは車で2時間以上かかる。最高に痛い日に車での長距離移動は考えただけで冷や汗が出た。

案の定、翌日から動けなくなり、結局会社はそのまま休むことになった。このままの状態で予約の日を迎えたら…。と心配していたが、前日には動けるようになり、無事歩ける状態で予約当日を迎えることができた。

待ち時間は承知していたが、予想以上の混み様だった。大きい病院はいつもこんななんだなぁと思っていたが、その日は冬休み唯一の診察日で、学生さんが集中していたという事を看護師さんが教えてくれた。

2時間半待ちで診察が始まった。大きい病院の先生という事で、ハキハキした恐い先生なんだろうなぁと勝手に決めつけて、ドキドキしていたが、物腰が柔らかく、とても丁寧に説明してくれる優しげな先生だった。

ただ…。手術日の話になり、予想外の展開となった。この病院で手術の予約をすると、2、3ヶ月待ちになる為、自宅から近い病院に紹介状を書いて、そこで手術をすれば、早ければ、1ヶ月程度で手術が可能との事。どちらか選んでもらって良いと言われたが、⁇⁇⁇

なら初めから、そこの病院を紹介してくれれば良かったのでは?
今日まで待った意味は?
ここまで2時間以上かけて来た意味は?

いろんなハテナ?が浮かんだが、病院て私たちにはわからない、いろんなしがらみ、繋がりがあるのね。という事で旦那さんと納得した(するしかなかった)

結局、自宅から近い病院での手術を選択し、紹介状を書いてもらい、10日後に受診となった。

前進したのか、後退したのかわからない日であったが、【手術をする】という事が明確に決まった事で、目の前のモヤモヤと不安が少し晴れた気がした。

お昼ご飯も食べられないまま、病院を出たのが午後3時位だった。お腹も空き過ぎて、食欲も無かったので、そのまま帰る事にしたが、少しでも食べようと寄った、モスバーガーがめちゃくちゃ美味しくて、旦那さんと2人で無言で頬張った。

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