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常識? BSC上場前トークンのコントラクトアドレスを見つける方法

納豆男爵です。
今回は直接bot作りをしませんが、Fair Launchにbotで参戦するための下準備として未公開のコントラクトアドレスを見つけ出す方法を紹介します。
と言っても、コントラクトアドレスを見つけるのに完璧な方法はありません。Fair LaunchがFairなものになるように発行側は常にbot対策をしているためです。見込みのあるトークンほどbotで出し抜くのは難しいのが現状ですが、コントラクトアドレスを探す方法を全く知らないのと少しくらい知っているのとではどこかで差が出てくるかもしれません。知っている人には常識レベルの知識ですが、誰でもできる簡単な方法を紹介します。

想定するシナリオ:ファーミング銘柄

BSCに上場するトークンには様々なものがありますが、今回対象として想定するのは「ファーミング銘柄」です。流動性を提供することで独自トークンを報酬としてもらう仕組みを提供することでトークンの価値を高めるものです。PancakeSwapにおけるCAKEトークンもBSCにおけるファーミング銘柄の代表格です。PancakeSwapに流動性を提供する報酬としてCAKEトークンが得られる仕組みになっています。ファーミング銘柄は雨後の筍のように数多く出現しているのですが、その多くが最終的には無価値になっています。その意味で保持するには非常に危険なジャンルなのですが、上場直後はほぼ確実に値上がりする傾向があるためFair Launch狙いのbotとは非常に相性が良いです。一般的な値動きは以下のような流れになります。
① 上場後Farm開始まで値上がり傾向が続く
② Farm開始あるいはHarvest Lock解除のタイミングで暴落
③ TVLの上下に応じて値動きあるものの基本的には値下がり傾向
④ 極一部を除いて無価値へ
一例として2021年6月にファーミング銘柄フリークの間で話題になった"LavaCake Finance"のLAVAトークンの値動きを紹介しましょう。

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上場時の価格は約$17.5なのですが、その後Harvest Lockの仕組みが注目を集めたこともあり一時$14,000を超えています。仮に上場時に買ってLock解除直前の$10,000で売っていれば500倍の利益が取れたということになります。そんな大人気のLAVAでさえLock解除後はファーミング報酬としてばら撒かれ、価格下落を続け、2021/9/23現在$0.14です。無価値というほどではないですが、上場時に買えたとしても大損となるほどの下落です。

LAVAは極端な例ですが、Fair Launchを狙ってファーム開始前に売るのであればファーミング銘柄は利益を出しやすいジャンルです。ということでファーミング銘柄の上場前コントラクトアドレス探しにチャレンジしてみましょう。

※本記事は仮想通貨取引を推奨するものではありません。この記事によって生じた損失について当方では一切の保証をいたしません。各自の責任によってお試しいただくようお願いいたします。

目次

① トークン情報を収集する
② BSCScanでコントラクトアドレスを探す
③ 納豆男爵の実績
④ 注意点

①トークン情報を収集する

まずは何より対象のトークン情報を集める必要があります。WebsiteやTwitter, Telegramで運営が発表している情報を集めます。何より大事なのはトークンシンボルです。"CAKE"や"WBNB"等で表記されるそのトークンを表すアルファベットの羅列です。これがあれば単純にBSCScanで検索をかけることができるからです。逆に、シンボルが見つからなければお手上げです。どうやってコントラクトアドレスを探すのか私にはわかりません。

トークン情報がまとまっていることが多いのがGitBookです。よくあるファーミングサイトのフォーマットでは"Docs"としてリンクが張られていることが多いです。探してみましょう。

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これはLavaCake Financeの例です。赤枠で示したDocsからトークンに関する情報を見ることができます。

各種情報源から取得すべき情報を個別に説明していきましょう。

トークンシンボル

Webサイトがしっかりしている場合、トークンシンボルはかなり容易に入手できることが多いです。例えば、ファーム可能な流動性ペアを事前に公開しているのであれば、そこからトークンシンボルを読み取ることができます。"LAVA-BUSD LP"と書いてあればトークンシンボルは"LAVA"だなとわかるわけです。Webサイトが不完全な場合でもDocsにトークン情報として書かれていることが多いです。

上場時の流動性供給量

これはやや難しいです。Docsに書いてある場合、Launch情報としてまとまっていることが多いです。以下はLAVAの例ですが、注意書きとして”The dev team will only mine 150 LAVA to add liquidity.”と書かれていますね。初期供給量は150LAVAだと読み取れます。

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ちゃんとした記載がない場合、Telegramに入るとおそらく誰かが質問しています。探してみましょう。それと、初期供給量をBUSD建てで示す場合もあるので注意しましょう。その場合は初期価格を調べることができれば供給枚数を知ることができます。例えば、流動性供給が1000BUSDで初期価格が1BUSDであった場合、対応するトークンの枚数は1000枚であることがわかります。BNBペアとBUSDペアを分けて記載されている場合はそれぞれ計算して足し合わせる必要があります。

Transfer Tax

これも知っておいたほうが良いでしょう。購入にあたって大事な情報なのでDocsのトークン情報やTelegramのピン止めに記載されていることがほとんどです。

②BSCScanでコントラクトアドレスを探す

さて準備した情報でコントラクトアドレスを探してみましょう。やり方は非常に単純です。BSCScanでシンボルを検索し、それっぽいものをしらみつぶしに調べる、というやり方になります。

シンボルを検索する

BSCScanのTokens > BEP-20 Tokens By MarketCapを開きます。

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トークン情報が時価総額順に表示されます。ここで右上の虫眼鏡マークから検索をかけます。

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試しにLAVAで検索してみましょう。トークン生成時期が新しい順に表示されます。LavaCake FinanceのLAVA(以降真LAVAと呼びます)はだいぶ前に生成されているので1ページ目には出ていません。

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真LAVA付近を見てみるとこのような感じです。赤枠で囲ったのが真LAVAです。ご丁寧にURLまであり本物感がすごいですが、Launch時はここまで露骨ではなかったのかと思います。前後を見るとSymbolが同名の"LAVA"となっているトークンがいくつも作られていることがわかります。LavaCake FinanceのLaunchにあやかり、間違って買う人狙いに作られた偽LAVAトークンです。注目されているFair Launchには間違いなく偽物がついて回ります。ここで本物と偽物を見分けることが必要になるのです。

Decimalsを見る

まずお勧めなのが検索結果に表示されているDecimalsです。トークン取引の最小単位を示す値ですが、まともなトークンはほぼ間違いなく18に設定されています。18じゃないトークンがなぜ18じゃないのかは不勉強故よく知らないのですが、私の経験上まともなトークンはだいたい18です。

Token Trackerを見る

次にDicimalsが18で同名のトークンについて詳細を見るためにToken Contractをクリックしてみましょう。BSCScanのToken Trackerを見ることができます。このトークンに関する取引の一覧がわかります。
この時すでにPancakeSwapで取引された履歴があればNGです。もう上場しちゃってるわけですからね。偽物確定です。
"Add Liquidity"はセーフです。上場前に流動性を入れているなんておかしいのではと思うかもしれませんが、あらかじめ流動性を入れておいて上場時刻に取引可能にする、という方法もあります。
どこかのウォレットに送金されている、というパターンもあります。発行したトークンの使い道が事前に決められていて、その用途毎にウォレットを分けておくということがあるのです。草ファーミング銘柄の場合、そうした使い分けをしていることはほぼありません。あったとしても上記Docs等でトークンの分配を明記しているはずです。そうした記載がなく送金履歴があった場合、高い確率でNGです。

発行総量を見る

Token Trackerで最初のトランザクションはトークンの発行になっているかと思いますが、ここでトークンの初期発行量を見ることができます。基本的には運営側は発行したトークンを全て初期流動性として使うはずですので、先ほど確認した初期流動性の供給量とこの発行量が一致すると本物である可能性が高いです。

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これはLAVAが発行(mint)された時のトランザクションです。初期流動性である150LAVAが運営のウォレットに移されていることがわかります。

今回のLAVAの例で真LAVA前後に発行された同名トークンをいくつか見てみます。同時期に発行されてDecimalsが18のトークンは3つほどありましたが、そのいずれもが発行量が150を大きく上回っていました。これを見る限りLAVAは特定容易だったようです。

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上の図はそのうちの1つです。発行量が1,000,000,000,000,000LAVAになっています。とんでもなく違っていますね。

運営のウォレットを見る

ここまでやっても複数の候補が残る場合も当然あります。残された手をいくつか紹介しましょう。その1つが運営のウォレットを覗くという方法です。トークン発行時のトランザクションを見てトークンが送られたウォレットアドレスを確認します。流動性供給に使うであろうBUSDが入っていても問題ありませんが、いかにも普通にトレードしてますといった関係のないトークンが入っていたらNGです。しかし、これには注意点もあります。皆さん体験していると思いますが、一方的に送り付けられるエアドロップ詐欺トークンのようなものが多数あるからです。この詐欺系トークンは運営のウォレットだろうが何だろうが送り付けられてしまうのでどこを覗いても入っています。怪しすぎるトークンは逆にセーフということですね。

Transfer Taxを見る

これはすでに流動性が供給されている場合にしか使えません。運営によって流動性供給がされていて、かつTransfer Taxが設定されている場合、流動性供給時にもTaxが発生し何かしらトークンがburnしています。この時、公式に発表されているTax率とburnされているトークン量を比べて一致しているかを確認することができます。

ギリギリまで待つ

bot任せにして上場戦を寝て過ごしたいという人には元も子もない話ですが、上場時間のギリギリまで待てば偽トークンは尻尾を出すことが多いです。これは大方の偽トークンの狙いが「上場前のタイミングで偽トークンのアドレスへ誘い込み慌てて買わせる」ことにあるからです。例えば公式のTelegramで運営を装ってコントラクトアドレスを発表することで上場を待っている参加者に偽トークンを買わせるわけです。この作戦は上場後に本物が姿を現した後では使えないため、偽トークンのほとんどは本物が上場する前に取引開始される傾向にあります。上場開始10分前にでもなれば、こうした誤認狙いの偽トークンはほぼ全て露わになっているはずです。

多面待ちする

しかし、一番どうしようもないのが「公式による偽トークン」の存在です。bot対策の一環として同名のトークンを公式が複数発行する、という場合があるのです。こうなると当然上記のチェック項目を全て突破してくるため全く見分けがつきません。
そうした時の最終手段が多面待ちです。残った候補を全部待つというやり方です。ある意味botならではかもしれませんが、複数のウォレットを用意してそれぞれに担当のトークンを割り当てれば真偽に関係なく同時に買うということもできます。(同じウォレットだと同時に処理されないので,候補数分ウォレットを用意する必要があります。)
実は私はやったことないですが、最終手段としてはありかと思います。

③納豆男爵の実績

一時期Twitterでファーミング銘柄のコントラクトアドレス当てをしていました。上記ルールに沿ってどの程度の精度で当てられたのか振り返ってみたいと思います。

リンク先見るとわかりますがこれは正解でした。

これも正解しています。

これは外れました。BSCScanで見るとmintだけされて全く使われていないトークンのようです。運営作成のはずれトークンだったかもしれません。

これはリンク先が消えていてなんとも言えないのですが、正解しています。BSCScanでトランザクションを見ると発行から30日くらいはPancakeSwapで取引されていたようです。プロジェクト自体が詐欺だったかもしれないので当たりと言うべきかはよくわかりません。

Tweetしている数は少ないですが、2021年6月くらいの時期であれば8割程度の精度で事前に予測できていました。現状はbot対策も進んでいるので何とも言えません。

④注意点

言うまでもないことですが無名トークンのFair Launchに参加することは非常に危険です。いわゆるラグプル(流動性を唐突に全部抜かれてしまいトークンが無価値になること)やハニーポット(特定のウォレットからしか売ることができないよう作られており、買っても二度と売れないトークン)が無数に存在している上に、ちょっとでも信用できる銘柄は強力な世界中のbotter達によって一瞬で買い漁られます。色々と解説はしましたが、Fair Launchで安定して勝つのはほぼ不可能に近いと私は考えています。繰り返しますがFair Launchに生半可なbotで挑むことは全くお勧めいたしません。

以上、上場前トークンのコントラクトアドレスを見つける方法をご紹介しました。

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