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家事代行サービスの始め方

家事代行サービスの会社から派遣されて、お客様のお宅で作業をするより、せっかく自分を信頼してくださるお客様がいるのであれば、直接仕事を受けるということも選択肢に入ってきます。

自分にできるかな、失敗したらどうしようかという不安な気持ちは、新しい一歩を踏み出す人にはつきものです。この家事代行サービスは資格の取得も必要なく、初期投資がそれ程かからず、始められるのがこの仕事の特徴です。最も大切なのはお客様との信頼関係です。

いざ独立してみようとしても何から手を付けて良いか迷うもの。これまで家事代行サービスの会社が、お客様との契約、事務手続きなどをおこなってくれていましたが、独立すれば自分で準備しなければならないものも多くあります。

ここでは比較的簡単に始められる個人事業主で開業する手順のご紹介です。

個人事業主とは比較的簡単に開業できる形態のことです。他に株式会社などの法人を作る方法もありますが、個人事業主に比べて維持費がかかりますので、まずは個人事業主から始めるのが無難です。

【提供するサービスを決める】

これまでお客様に対するサービスは、働いている会社が設定したサービスをおこなっていたと思います。これからは自分でその内容を決めていきます。まずは自分らしい家事代行サービスを考えてみましょう。

自分なりの家事代行サービスを考えてみる

独立したからこそできる家事代行サービスを考える

【料金体系を決める】

独立すると、お客様からいただく料金も自分で決めます。独立すると賠償責任保険の加入など、これまで負担していない費用もかかってきます。かかる費用も加味したうえで、料金体系を決めていきましょう。

家事代行サービスの料金設定

【事前に準備するもの、決めておくもの】

屋号(やごう)を決める

自分らしい屋号を考える

【開業届を出す】

個人事業の開業・廃業等届出書と所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出する(郵送でも可能)

開業届の提出期限は、原則として開業してから1か月以内ですが、開業前に提出した方が良いと思います。その後の銀行口座開設等にも開業届出書が必要になります。

開業freeeを使うと質問に答えるだけで、書類が簡単に作成できるので、おススメします。

https://www.freee.co.jp/kaigyou/?referral=aw_brand

【銀行口座を開設する】

銀行口座開設には、個人事業の開業・廃業等届出書の控え(税務署の捺印がされているもの)が必要になります。

今、使っていない個人名義の銀行口座を使うこともできますが、屋号の入った専用の銀行口座を開設した方が、個人のお金と事業のお金が混同しなくてすみます。

ジャパンネット銀行、楽天銀行の開設がおススメです。

https://biz.moneyforward.com/tax_return/basic/bank-accounts-with-shop-name/

【賠償責任保険に入る】

家事代行サービスではお客様のお宅に訪問し、掃除等をおこないますので、お客様の家財道具の破損、作った料理による食中毒など様々なリスクがあります。賠償責任保険は、自分がお客様に与えてしまった損害を賠償するときに助けてもらえる保険です。

個人事業主で家事代行サービスを始めるにあたっては、賠償責任保険への加入は必要です。加入しなくても家事代行サービスは始められますが、それは避けるべきです。必ず加入しましょう。

家事代行サービスを補償の対象としている保険はごくわずかです。

東京海上日動保険の超ビジネス保険は家事代行サービスもカバーしています。

https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/jigyo/cho_business/

補償金額にもよりますが、おおよそ1年間で10万円ほどかかり、この費用が一番高い出費になりますが、万が一のことを考えれば、入るべきです。保険に入らずに、お客様の家財道具を破損したら、全て自分の責任になります。自分で払える額なら良いのですが、多額の支払いを求められて、残りの人生を支払いのために働くということは避けたいものです。

賠償責任保険も万能ではない!

保険を申込する際に、代理店の方に次のことは確認しましょう。

賠償責任保険でカバーされる範囲は何か?

⇒どういうことをしたら、保険金が支払われるのかを確認しましょう。

賠償責任保険でカバーされないのはどういう場合か?どういった行為か?

⇒賠償責任保険でカバーされないものを代理店の方に確認し、カバーされないものは利用規約(お客様と取り合わす契約)に記入しておく必要があります。

【利用規約、プライバシーポリシーを作る】

利用規約

利用規約はお客様と取り交わす契約です。家事代行サービスの仕事をするにあたって、お客様とルールを決めます。キャンセルはいつまでにしてもらうか、1時間当たりのお金はいくらにするのか等、お客様との認識が相違しないようにしましょう。作成したら、弁護士等の専門家にチェックしてもらうと安心です。自分を守るためにもしっかりと作りましょう。

最低限盛り込む内容

どういった作業をやるのか(一般掃除全般 、洗濯等)

どういった作業をやらないのか(介護、ペットの世話、マッサージ等)

報酬に関する規定(報酬はいくらか、どのように支払っていただくか等)

キャンセルに関する規定(キャンセル料はいつから発生するか等)

お客様に対しての禁止事項(暴力や宗教勧誘への禁止等)

損害賠償に関する規定(どういった場合に賠償するのか、どういった場合に賠償しないのか等)

免責事項に関する規定(どういった場合に責任は負えないのか等)

損害賠償と免責事項の規定は特に重要です。加入する賠償責任保険でどういった場合にカバーされるのか、カバーされないのかを把握したうえで、どういった規定にするかを決めなければなりません。例えば賠償責任保険で、現金や宝飾品の紛失は保証の対象外ということであれば、利用規約に現金や宝飾品の紛失は責任を負いませんなどと書いておく必要があります。

プライバシーポリシー

家事代行サービスではお客様の個人情報をお預かりします。個人情報をお預かりする以上、どのように個人情報を管理するかをお客様に示さなければなりません。プライバシーポリシーは比較的記入すべき項目が決まっていますので、一般的なもので構いません。

【お客様からの代金回収方法を用意する】

家事代行サービスを提供し、お客様から代金を回収する方法を考えましょう。

銀行振込(銀行口座を開設すればOKです)

QRコード決済(2020年8月時点で、LINEpayは店舗以外でも決済が可能です。paypayは店舗での決済が前提になっていますので、お客様のお宅に訪問して決済することはできません。LINEpayに申込すれば専用のQRコードが発行されます)

口座引き落とし(個人事業主ですと、対応してくれる会社は少ないですが

https://www.datajapan.co.jp/
データジャパン株式会社は1件からでも対応してくれます。

なお、クレジットカードでの決済はやれないことはありませんが、手数料とお客様の手間を考えると現実的ではないように思います。

【申込書の作成】

お客様にお申込みいただくにあたっては、準備が必要です。

【料金表の作成】

利用規約に利用料金の記載をしても構いませんが、料金体系がお客様によって異なる場合(全てのお客様が同一料金でない場合)には、料金表を別に作ることをお勧めします。

【請求書、領収量の作成)

お客様の求めに応じて、提供する必要があります。あらかじめ作成しておきましょう。

他にもほかにも必要に応じて準備するものはあります。

家事代行サービスを自分で始める時には、開業するまでの準備が大変です。開業してからも毎月の請求、領収証の作成、帳簿付け等の事務作業は発生するものです。

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