小説|8番ゲートのファン達|三回「琥珀色の沼の住人」 #3
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三回|琥珀色の沼の住人 #3
こうしてズブズブと俺は売り子沼の住人、いわゆる「売り子厨」となった。
席もシーズンシートを買っていつも同じ場所に俺がいるようにした。彼女たちにとってもその方が来やすい。また外野席の上段は常連濃度が高いので知り合いも増え、俺はライトスタンドの一角で有名になった。
悪評で有名なのは自分でもわかっている。いつも売り子にせっせと貢いでいる様子を見て「あいつまたやってるぜ」って笑ってんだろう。
誤解しないでもらいたいが試合や野球