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二〇二一年七結 池袋ミカド劇場 感想

渋谷で初めて見てから忘れられなかった美月春さん。九月には引退なさるということをSNSで知り、できるかぎり観ておきたい! と思っていたこと。
そして、わたしがはじめてストリップ劇場に行くきっかけだった蟹江りんさんも出演されるということで、この香盤はぜひ観ておかねば……! とまたしても仕事帰りに駆け込みました。

〇星愛美さん
絵に描いた「あこがれの大人」がそのまま三次元になったような愛美さん。おそらく誰の心の中にも「すけべな気持ちを笑って許してくれて、なおかつリードしてくれるえっちできれいなおねえさん」がいると思うのですが、まさにそれです。
艶やかな着物姿からの『プレイバック!(バッ)』には、つい笑ってしまいました。何をバッとやったのかはご想像にお任せします。
繰り返される「ごめんーねー♪」の表情としぐさがコミカルでありながら色っぽくて、いまだに「ごめんね」というべき場面では愛美さんの「ごめんーねー♪」が頭をよぎってしまいます。
淑やかでありながら身体能力がびっくりするほど高くて、とんでもない姿勢でもニコニコと女神の微笑み。見るひとすべてを笑顔にしてくださるような、温かいステージでした。

〇栗鳥巣さん
他の方のレポートやご本人のSNSで、某漫画のキャラクターになぞらえた演目をなさっていると知り、元ネタは存じ上げないもののどういう演目なのか楽しみにしていました。
鑑賞中、なぜ元ネタ読んでこなかったんだ~! と後悔するくらい、表情や世界観が作りこまれていて、ひとりで演じているのに見えない「もう一人」への感情が伝わってくる。
何度か繰り返される、相手を抱きしめてトントンするしぐさに胸がきゅんとしました。元ネタを知っているひとからすれば、推しのあんな姿やこんな姿を楽しめる最高の2.5次元……! 
演じていらっしゃるキャラをすきなひともだけど、そのお相手のキャラがすきなひとにとってもたまらない舞台だと思う。自分の推しがあんなふうに愛してもらえるところを目の前で見られるなんて! 
くるくる変わる表情も魅力的ですが、指を舌でたっぷりアレするところと、そのあとの唾液の表現にとってもドキドキしちゃいました……!

〇美月春さん
拝見したのは『保健室のみづき先生』。タイトルから気になって仕方なかった作品。もう、もう、予想以上想像以上でした……!
最初は学ラン姿から。先生に恋する男の子。ちょっと背伸びしてかっこつけたところが(彼本人にとっては不服だろうけれど)可愛い、というタイプの初々しい少年を溌溂としたダンスで演じてから一転、照明が変わるとお待ちかねの「みづき先生」登場です。
も~~~~すばらしかった~~~~!!!
まず衣装がパーフェクトです。女性らしいゴージャスな体つきに、ぴったりしたノースリーブVネックの白いトップス。この時点でずるいほどの色気ですがまだ終わりません。レザーの黒スカート。白衣。眼鏡。ハイ役満!!! というくらいの圧倒的な様式美。世界の理想の集合体。みんなが知っているけれどどの学校にもいなかった、あの「保健室の先生」はここにおったんや……。
保健室で生徒と……というシーンでは、盆に広げたシーツがくしゃくしゃになるのがとっても生々しいのと、ここまで見せていただいていいのですか……? というくらいあられもないみづき先生のお姿を拝見することができてしまい、すっかり夢見心地。
やがてチャイムが鳴り、事後の色香を放ちつつ身なりを整えるみづき先生。内緒ね? と言いたげな最後の微笑みがたまりませんでした……。

〇蟹江りんさん
序盤はまるで不思議の国のアリスのような可愛らしい雰囲気を纏っていたのに、肌が見えていくにつれて言葉にならない色香が漂う。このひとが見たい! と思って、りんさんを観るためにはじめて訪れたストリップ劇場がまさにミカドだったので、ミカドの盆でピンクのライトに照らされたりんさんを観ると、ああこの絵がわたしの「ストリップの原風景」だなぁ……と思います。きっとこの先何度も思い出す。
衣装を脱いで、おっ! と目を引いてからの、色っぽいお衣装を纏う粋な焦らし方がたまらない。盆の上でポーズをとるときに、(わたしの気のせいかもしれないけれど)目を閉じている? 伏せている? 印象があるのですが、どこか神々しく見えるその表情からは「覚悟」や「生きざま」(という言葉にすると強すぎるかもしれないけれど)、ストイックな美しさが感じられて、舞台に立つためにうまれたひと、という言葉が頭をよぎったりします。

〇金魚さん
周年作、さいっこうでした……!
こんなに理想的な女王様っている?! とびっくりしてしまう。
某お笑いのすみこさんとか、クレしんに出てくるざっくりしたイメージで「女王様」にどこかネタっぽいイメージを抱いてしまっていたのだけど、とんでもない。金魚さんの女王様、出てきた瞬間からひれ伏したかった。
舞台の全体がみたいので立ち見していたのだけど、金魚さんに見下ろされたくて(前に行けばよかった……!)と何度も後悔。
人生ではじめての「鞭で叩かれたい日」を迎えました。
か、ら、の! 後半のギアチェンジがもうたまらん……
あんなに強くてりりしくて格好よかった女王様が、そんな表情を……そんなお姿を……?! 首輪につながる鎖をそんなふうに使っちゃうなんて……と気持ちのうえでは天を仰ぎましたが、目は舞台から離せません。あまりにも没入しちゃって、演目が終わったときにはちょっと魂抜けた気分でした。
ポラ撮影の時、わたしはおまかせでお願いすることが多いのですが今回ばかりは「立ちの振り向きで、女王様の表情ください」と、欲望丸出しのかなり具体的な注文をしてしまいました。宝物です。

〇夢乃うさぎさん
たとえるなら「学校中の有名人で、カースト上位の女の子たちがこぞって仲良くなろうとするけれど誰もお近づきになれない孤高の存在。『アイドルやってるらしいよ!』『年上の彼氏がいるらしいよ!』とあらゆるウワサが飛び交うものの、真相は誰もしらない高嶺の花」のような……興奮のあまりたとえが長い……三点リーダーも増える……。
そんな妄想をしてしまうくらい、演目の最中はまさに高嶺の花で、扇をつかった舞い方がほんとうにあでやか。見ているだけで夢見心地で、素敵すぎて現実味がないくらい……!
おとぎ話で、美女に化けたあやかしに惑わされるエピソードは鉄板ですが、あやかしがうさぎさんの姿で現れたら……たとえ頭から食べられたとしても気づかないかもしれない……(?)
それくらい異次元の存在感を放つうさぎさんですが、演目が終わるととても気さくな様子で、オープンショーで目が合った(とわたしが思い込んでいる笑)ときは思わず手を振ってしまうくらい親しみやすい、まさにアイドル! という雰囲気の可愛らしい方でした。

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