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#5 志望理由書の一例(1200字ver)

志望理由書は闇雲に書いても良いものにはなりません。お手本となる実際の志望理由書を読み、学ぶべきポイントを知ってから書くようにしましょう。今回は1200字(原稿用紙3枚程度)の量の志望理由書です。

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 私は将来、グローバル化が進行する社会の中で幼児教育に関する仕事に就きたいと考えている。ゆえに私は、RS学院大学総合学部教育学科を志望する。
 なぜ私が幼児教育に興味を持つようになったのか。そのきっかけは私の経験してきたボランティア活動の中にある。私は約5年間、自分の通っていた保育園に月に1回のペースでボランティアに行っている。ここでは、目の前に未知の世界が広がっているであろう、子どもの外面的成長と内面的成長を間近で観察することができる。その際に私は、子どもに対する教育の重要性を身にしみて感じた。
 人格形成の土台となる感性、想像力が育まれる幼児期に適切な教育を行なうことは、非常に重要なことである。近年では「子どもの貧困」「幼児虐待」といったニュースがあとを絶たない。それを思えば、適切な幼児教育は、いわば大人にとっての責務とも言える。子どもが元気に過ごせる環境。子どもが自ら学ぼうとする環境。子どもが他者とコミュニケーションをとり、他者とともに共生していこうとする環境。私は、そういった環境を整えるための知識と技術と経験がほしい。それが私の教育を専門的に学びたい理由である。
 なおRS学院大学は「実学に基づく人格形成」を建学の精神とし、「他者との共生」に重きを置いている。そこから国際的な視野を持つことも重要視している。例えば、グローバル教育の一環として掲げられている、佐藤一教授の授業「構造的思考学」などは良い例であろう。ここでは自ら課題を発見し、自ら課題を解決する学習が行われている。他者と協同しながら、自然科学、人文科学、社会科学など、様々な学問領域から、物事を相対的に検討する、諸科学横断主義の学習方法が取り入れられている。これは欧米諸国の文化や思想を取り入れるだけの表面的なグローバル教育ではない。異文化理解のために必要なものの考え方や分析方法を身につける、実践的なグローバル教育である。
 私はここに魅力を感じているとともに、これからの幼児教育の可能性をもみている。前述した通り、現代社会には子どもに関する負の問題が数多くある。それは決して社会の制度や政治だけの問題ではない。民族の文化風潮や精神構造の問題でもある。とすると、そのための改善は、決して単一的な思考ではなしえない。必ず多角的に物事を分析する相対的な思考力が必要となる。そして、それはこれからの社会を担う子ども達においても施していかなければならない力である。勿論、幼児教育の現場で難しい内容を教授することはできない。しかし、「他者と協同する」姿勢や「多角的に検討する」発想力などは、私たちの工夫次第で実践できるのではないか。私はそれができる教育者を目指している。
 ゆえに、私は実践的なグローバル教育とともに幼児教育を専門的に学ぶことのできる、RS学院大学総合学部教育学科を志望する。(1175字)

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【導入】
将来の展望志望動機(学部学科など)を簡単に説明しましょう。

【過去の話】
② 将来の仕事や進路先での活動を望むようになったきっかけや出来事を、過去のストーリーを語ることで説明しましょう。
※ さりげなく自己PRになるような内容が望ましいです。
※ 長くなり過ぎないように注意しましょう!
過去の話、現在の話、未来の話の、全体のバランスを考えること!

【現在の話】
③ 過去のストーリーから、現在において自分が進路先で学ばなければならない必要性や学びたい強い気持ちを説明しましょう。
※ 具体的な過去のストーリーから、抽象的な意義や思いを見出すように書くのが望ましいです。
※ 現代の社会問題などを入れられると、深い内容となります!

【近い未来の話(入学後の話)】
④ 入学後のストーリー、特に学習内容や学習計画を説明しましょう。
※ 進路先の学びの特色建学の精神アドミッション・ポリシーなども関連させて書けると良いでしょう。
(ただしこれらは現在の話において書いても構いません。)
※ 学習内容や学習計画はできるだけ具体的に書いたほうが良いです。できれば、
授業名ゼミ名教授名などを書けると良いでしょう。

【遠い未来の話(卒業後の話)】
⑤ 卒業後のストーリー、特に将来の夢や具体的な職業、もしくは仕事の仕方、あるべき自分の姿などを説明しましょう。
社会貢献している展望を語ること!(これは絶対に必要です!)
※ 進路先での学習内容が活用される展開が望ましいです。
※ できれば、社会の課題が解決されるような展望があるのが望ましいです。
(以上の点が難しければ、未来への抱負を語ること!)

【結び】
冒頭と対応させるように再度簡潔に志望動機を述べ、結びとしましょう。

※ これはあくまでも模範的な「一例」に過ぎません。この書き方だけが正しいというわけではありません。また以上の要素すべてがなければいけない、というわけでもありません。

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