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#7 面接練習の前にすべきこと

AO入試・推薦入試には必ずと言っていいほど「志望理由書」の提出と「面接」があります。どちらも事前に準備し、何度も書き直しや練習を重ねていく必要があります。が、闇雲に書いたり練習したりしても効果はありません(むしろ逆効果になる場合があります)。大学入試のための志望理由書や面接には、ある程度の「要素」(ポイント)と「流れ」(プロセス)があります。勿論、大学によって求められるものは変わるため、どの大学に対しても同じ準備をしているわけにもいきません。しかし、一般的に基本的な「型」(フォーム)というものはあります。ここではそれを面接の場合に絞って説明します。


実際に「面接練習をする前」に、以下に示す流れに基づいて、各要素を考え、まとめておきましょう。くれぐれも準備をせずして練習をするのはやめて下さい。準備をしないで行う面接練習は意味のないどころか、むしろ逆効果を生む場合さえあります。この点は深く注意して下さい。

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面接官の基本姿勢は「あなたのことを詳しく教えて下さい」「あなたはどういう人ですか」というものです。だから、まずは「自分」のことを丁寧に整理しておく必要があります。具体的には「過去の自分」「現在の自分」「未来の自分」(人間性・社会性・将来性)を明確にデザインしておく必要があります。

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・自分の性格や特徴(自己の内面的な特徴・個人としての自分)
・高校での活動報告(自分の外面での活動・学校社会の中での自分)

(質問例)
・1分間であなたの自己PRを聞かせて下さい。
・高校時代に努力してきたことは何ですか?

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・志望動機(将来の目標や学習意欲をきっかけとしたもの)
・大学との相性(大学の特色や独自性と自分の適性や希望が一致していることのアピール)

(質問例)
・志望理由を教えて下さい。
・うちの大学のどのようなところに魅力を感じていますか?

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・大学入学後の学習計画(近い未来の自分)
・大学卒業後の将来設計(遠い未来の自分)

(質問例)
・入学後はどのように学習していくつもりですか?
・将来の展望を教えて下さい。

※ 学習計画と将来設計が1番大事!
高校生にとって未来(社会)について考えるのが最も難しいことです。そのため、どの受験生もこの2点が弱いです。ゆえに「勝つための面接」「ほかの受験生と差をつけるための面接」にしたいのであれば、

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を強化しておく必要があります。

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・最近気になっているニュースや社会問題とそれについての自分の意見
・AI問題やグローバル社会についての自分の意見

(質問例)
・あなたにとって興味、関心のある最近の社会問題は何ですか? またなぜそれに興味、関心を持ったのですか?
・AIが人間の仕事を奪うとされていますが、それについてあなたはどう思いますか?
・グローバル化していく社会の中で、あなたはこれからどのように活躍していきたいですか?

※ 面接はすでに説明したように、基本的には「自分」のことが問われます。が、大学は学生を「社会」に送り出すための機関でもあります。そのために、大学は受験生(高校生)がどれほど自分の外側にある「一般社会の問題」に意識を持っているのか、問うてくることも多いです。

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各要素はバラバラに考えてきても構いませんが、それらは結果的に関連性がなければなりません。特に

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ことは大事です。たとえて言うと、各要素を合わせた場合には、

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にならなければなりません。その点を意識して各要素を考えましょう。

・私は過去に●●の体験や努力をしてきました。(過去の自分)
     ↓
・だから貴校の●●学部(の●●のような取り組み)は私に適しています。(現在の自分)
     ↓
・そこで入学後には●●の授業において、私は●●を学ぶつもりです。(✩近い未来の自分✩)
     ↓
・そうすることで、私は将来●●になれると考えています。(✩遠い未来の自分✩)

※ この流れは志望理由書もあまり変わりはありません。

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・子供から大人へ

過去と現在の自分は未熟な子供である。
   ↓
しかし大学に行き、●●を学ぶことで成熟した大人へなれる!

・個人から社会へ

過去と現在の自分は小さな個人である。
   ↓
しかし大学に行き、●●を学ぶことで大きな社会で活躍できる人材になれる!

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※ 以上の流れはあくまでも「イメージ」です。が、以上のようなイメージがみえてくるように各要素を考えていくことが大切です。

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