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法人を経営していてつらいこと7選

先日のnoteはたいへん多くの方にご覧いただけました。中には、「こんなふうに売上を増やしていくんだ」「法人化を検討しようと思う」のような声もいただき、わずかでも意思決定の助けになれたことを嬉しく思います。

ただし、物事には両面があります。ぶっちゃけ、金額的なところでは軌道に乗っているように見えるかもしれませんが(そこを変に謙遜する気はありません)、内実には大変なところもあります。

そこで今回は、法人を経営していてつらいこと7選というテーマで、法人化したあとの大変なことをまとめます。あえてネガティブな話をすることによって、意思決定の材料をさらに増やせれば幸いです。

①誰も未来を保証してくれない

大前提としてこれがあります。フリーランス生活が長い方にとっては既知のリスクですが、「脱サラして起業」パターンの方が病みやすいのはズバリこの不安定さでしょう。

世の中に、永久に儲かり続けるビジネスモデルはありません。近いのは地主かもしれませんが、たとえば予想外の場所に幹線道路ができるなどして、手持ちの資産の評価額が激減するリスクがあることを考えると、ノーリスクのビジネスなんてどこにもないはずです。

たとえ今、何事もなく儲かっているように見えても、来月は分からない。来年なんてもっと分からない。

そういう危機感が常に頭の片隅にあるので、ちょっとばかり口座にお金があっても安心感はゼロです。ていうか、それにあぐらをかいて浪費するタイプは経営者になっちゃダメです。

②「社長ぉ!」とイジられる

と、いう不安定さがあるにも関わらず、世間からは「成功者」(やな言葉……)として見られるので、そのギャップに苦しみます。

分かりやすいのが、色々な人からのイジりです。気心知れた仲間ならまだしも、まだそこまで親しくない人から「社長ぉ!」ってイジられ、場合によっては「おごってくださいよw」って絡まれることを考えてみてください。地獄ですよ。

それで気をよくするタイプの方ならいいんでしょうが、私はむしろ、どこにも逃げ道がないように感じてしまいます。たとえば銀座のクラブだったら、こういう接客もきっとうまいんだろうな。知らんけど。

③カルトに誘われる

もう時効だと思うので書きますが、会社を立ち上げた直後、お世話になった士業の人から謎カルトに勧誘されました。

「自分の運命は自分で切り拓く派なんで!」と断りましたが、その後もいろいろなところで「ん?」な勧誘を受けた経験があります。

いや、分かるんです。中小企業の社長は「孤独で心細くてお金を持っている人」なので、ターゲットとしてとても正しい。そして、実害がない限りは自由にやったらいい。それによって元気に生きていけるのであれば、外部から断罪する権利はないので……。

ただ、少なくとも私には不要なので、「この人は大丈夫だろう」と思っている人から勧誘されるとがっかりします。それだけニーズがあるんですかね……。

④会計が面倒くさすぎる

私の会社は年2回会計にしていたのですが、半年分のデータを整理するのが面倒くさすぎるのと、半年前の出来事なんて思い出せない(ので、資料を引っ張り出すのに時間がかかる)ことを考慮し、年4回の会計に変更しました。顧問税理士報酬も上がってしまいましたが、それでもいいと思えるくらい、とにかく面倒です。

漏れなく対応できるようにNotionのボタンオートメーションで「会計セット」を作ったのですが、ごく一部ですらこんな感じ。これ以外にも提出する資料が色々とあり、書類仕事が苦手な人間にとってはかなり苦痛な時間です。

とくに、紙の領収書をノートにぺったんぺったんしている時間ときたら……。2023年ですよ!?こればっかりは、「傘」「歯の治療」と同じくらい、もうちょっとなんとかならんかと日々思いながら過ごしています。

⑤募集・採用が大変

冒頭のnoteでも少し書いたように、事業を大きくするには人を増やすことが欠かせません。離職リスクを考えると、理想は「必要な人員+1名」が常にいる状態ですが、なかなかどうして、そううまくはいかないものです。

私の場合は、まず自分でやってみる → 仕事をパターン化する → プログラムで自動化 or 他の方に委託して手を離す というサイクルを回すことで徐々に稼働時間を下げてきたのですが、委託する方は当然、自分で探してくることになります。

これがなかなか大変で、人としては大好きなんだけれども単純に条件が合わないとか、その方のキャリアを真剣に考えればこそ、もっとこういう仕事をご案内したほうが良さそう(そして弊社にはその案件がない)とか、本当にいろいろあります。

黙っていても応募があるような大企業ならまだしも、こちとら1人でキリキリやっている会社ですから、募集のための広報も自分でやらなきゃいけません。こうしてnoteを書いているのもまさにその一環でして、どこにも露出しない限り、応募なんか1件も来ません。

ありがたいことに最近では、マッチ率の高い方からぼちぼちとご連絡をいただけるようになりましたが、ここまでが本当に長かった……。サイトをリニューアルするなど、まとまった予算も必要でした。事業がうまくいけばいくほど直面する問題といえます。

(サイトリニューアルについてはこちらのnoteで詳しくまとめていただきました)

⑥「契約終了」などの決断も下さなければいけない

⑤は募集・採用、つまり「契約開始」にまつわる悩みでしたが、⑥は終了する際の悩みです。

仕事とはいえ、人と人とが関わる以上、ときには揉め事が発生します。具体的な内容は書きませんが、頭を抱えた経験も一度や二度ではありません。

そんなとき、会社員であれば「上長に相談する」ことができますが、私に上長はいません。バリバリ矢面に立つ必要があります。

ときには「契約終了」などの厳しい判断を下すこともありますが、このSNS時代、どれだけ相手に非があったとしても文言にはかなり気を使います。

私だって、できればご縁のあった方とは未来永劫絶対友情愛羅武勇……卍のつもりで生きています。でも、残念ながらそうはならないこともあるんですね。そんなとき、誰にも弱音を吐けないのはなかなかつらいものです。

⑦仲間がいない

「お前だけやろ」と思われた方、すみません。それはそうかもしれませんが、もうちょっとだけ話を聞いてください。

1人で会社をやっていると、本当に本当に孤独です。成功している会社のCXOを見てみると、「ああ、大学時代の先輩・後輩ね」とか、「前職の同僚をスカウトしてるな」といったことに気づきます。

でも、私に大学の友達はいないし、就職したことがないので「前職」もありません。

こうなると、気の許せる仲間を引っ張ってくるルートが皆無です。可能性があるとして、フリーランスの知り合いくらいかな?

でも、みなさんそれぞれに思い描くライフプランがあるからフリーランスなわけでして。

居住地が近く・仕事へのスタンスが共通していて・来月無一文になってもヘラヘラ笑っていられるような方はそう多くないものと思います。(と言うか、そんな人はすでに会社をやっているはずで、私と組むメリットもないでしょう)。

そうなると、1人で会社をやって、役務が明確なところは外部に委託するという現状のスタイルが最適ということになるわけですが、ときには弱音を吐きたいこともあるし、何か新しいビジネスに挑戦したい気持ちにもなります。

世の中のベンチャーを見ていても、「1人か、2人か」の違いでスタート時の勢いが大きく違うことを感じます。夏野と同じく1人でこもりがちな方は、1人でもいいやと割り切るのか、仲間を探すのかを早い段階で考えておき、腹を決めるとよいでしょう。(私はもう、孤独に頑張ることに決めました。)

フリーランスさんを随時募集しています

というわけで弊社では、優秀なフリーランスさんとのご縁を常に待ち望んでおります。とくに最近は年末に向けて忙しくなってまいりましたので、力を貸してくださる方はいつでも募集中です。

取引先でも、年末に向けてライターさんを募集しています。取材ライターさんはもちろん、SEOライターさんも大募集中なのだとか。ご興味のある方はぜひ、リンク先からご応募ください。(なんかOGP出てないけど、怪しいサイトではないです!)

ならびに、いろいろな方とのご縁を得るためには、いろいろな場所で顔を出しておくことが大切だなと実感しています。つきましては各種イベントへの登壇や寄稿など、どのようなことでもお気軽にご連絡ください。

登壇料などはもちろんいただきませんし、気難しくない人間なので、やりとりで煩わせることもないかと思います。

とくにフリーランス系のイベントに呼んでいただければ、多分いくらかはニュースバリューのあるお話ができるかと思いますので、ぜひ前向きにご検討ください。

ご連絡先:natsuno.kaoru@natsuno.biz

とっても嬉しいです。サン宝石で豪遊します。