見出し画像

月々のうた:2022年11月


親方が養生しとけと言うもので帰って養生しておりました

ええねんがリフレインする東京行のぞみの中でようやく泣けた

北へ北へ、逃げるがごとき駆け落ちを祝福するか桜前線

でも君は行ってしまうね信号の赤は気を惹くだけの寂しさ

神様のセンスにしっくりきていないパンダは夢でシロクマになる

アヒル口アヒルにすればざけんなよくらいの方がキスはしやすい

何ひとつ変はらぬ日だと言ふがごと文庫を捲る君去りし部屋



11月になりました。
この11月は文学フリマ東京があったり、スペースで私の短歌を朗読していただいたり、といろんなことがありました。それらはまた別稿で。
「養生」のうたでうたの日の主席をいただき、シリアスなのものの中にも、ちょっと(というかかなり)抜けた感じの楽しい短歌もたくさん詠めました。個人的には「アヒル」のうたがけっこうお気に入りです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?