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月々のうた:2023年3月


満たされて眠る二匹の獏だろう互いに夢を食べた僕らは

折り返し君へと帰る電車にはあの日の海と行き先にある

輪唱が追いかけてくる三十人三十一脚ダークダックス

傘の先まで届かずに告白が滲んでしまう雨の行間

記憶にはない顔をした春、夜毎カメラロールにキスをした春

君がまだ君だった頃くちびるはこんなに赤く熟さなかった

玉葱のせいだ三つも刻んだしスープがこんなにしょっぱいとかも


3月が終わりました。
比較的のんびりペースだったのは実体の仕事が結構忙しく(年度末!)、作歌に関しては時間をひねり出して頑張るよりも、いっそ詠めない時はやらない、と割り切ってのことです。
うたの日にもそんなに出しておらず、連作をひとつ、noteの日記につける冒頭歌、あとは新たに始めた詩歌投稿サービス「suiu」へ思いついたように書き込んでいたのでした。
そのせいか、忙しい割には思ったよりもリラックスしていた月だったと思います。

そんなこんなで夏野のツイッターアカウントももうすぐ1年。月のまとめも12本を数えました。
引き続きのんびり&気まぐれに作歌を楽しんでいきたいと願っています。


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