月々のうた:2023年10月
泣き顔はどの棚に仕舞ったろうか初めてなんだ少し待ってよ
人類の絶えたよる金木犀が運んだこれは宇宙の匂い
あかつきに飛行機雲を輝かせまわる糸車として地球
手も足も目さえなくともLOVEはLOVE雨の音にも好きの成分
百日め珊瑚の首飾りを外す海になったと信じる儀式
ブランコの異邦人にも爪先は誰のものでもなく青の国
九月に続き、心がわちゃくちゃになっていた月でした。悲しみの総量が多すぎて様々なことが追いつかず、短歌を詠む数もめっきり減ってしまった。けれど、というか、だから、というか、そんな毎日だからこそ短歌を詠むことで救われていたのだと今は思えます。
その結果として評価とか、あるいは「いいね」とか、気にしなくなったのは、あるいは自分の転換点なのかもしれません。ともあれ無欲になった月でした。このまま無欲に行った方がいいかな?なんだか心地よいので…。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?