母が陽性判定。病院の新型コロナ集団感染

私の母が下記にシェアした病院の新型コロナウィルス集団感染の一人となってしまいました。44名の集団感染というのは信じられないひどさです。

本日4月18日日本時間午後9時(米国東部標準時午前8時)ごろ、母が発熱により検査、陽性反応が出たと連絡がありました。今後については保健所の指示待ちで、どこでどのように治療が受けられるかまだわかりません。

その後、下記の記事が出て、集団感染の規模の大きさに愕然としました。

大阪府、大阪市は、コロナ治療の病床数を既に上回る感染者が出ており、医療崩壊の局面に入っています。

私の母は昨年末に心臓大動脈解離から虚血を起こし脳梗塞を併発、これまで心臓の手術、脳の手術を受け、当初は人工呼吸器がないと自発呼吸が出来ず、その後ようやく自発呼吸を取り戻したものの、気管切開カニューレを付けております。左半身は麻痺し、カニューレがなければ呼吸も通常のように出来ません。

当初は大阪の某病院に救急搬送されその後日本の制度上転院を余儀なくされ、大阪なみはやリハビリテーション病院へ転院し、現在に至るまでずっと入院しております。

救急搬送された際、脳梗塞だと診断されたのですが、その後、心臓大動脈解離が分かり、心臓の手術が最優先されたため、年始になりさらに脳出血が起こり、直後の脳の手術後も、脳機能の回復は目覚ましくなく、母の意識がどれぐらい残っているかは家族にも分からない状態です。

制度上転院を余儀なくされてなみはやリハビリテーション病院へ転院した僅か四日後、病院から患者家族を含む来院者の面会が禁止されました。それが3月2日(月)のことです。それまで毎日母を訪れていた父が面会できなくなりました。私は父の(正確には母の)スマートフォンを通して、LINEのテレビ通話で母に話しかけたり、母が好きだった歌を歌ったり、いろいろな思い出話をしたり、なんとか母の意識が戻るように励まして来ました。それも出来なくなってしまいました。しかも、転院して僅か四日、突然の面会禁止で、母の枕元に家族の写真さえ置くことができませんでした。それから約ひと月半、殆ど母の状況を知ることが出来ないまま過ぎて行きました。それでも、病院が外で蔓延する新型コロナウィルスから母を守ってくれているのだから我慢しなければならない、と私と父は互いに励まし合って過ごして来ました。アメリカでの大学院生活にも、TAとしての日本語教師生活にも、なんとか最小限の影響で済むようにと、TA仲間にも、私の学生達にも、私の状況は何も話して来ませんでした。

あと二週間で、この辛く苦しかった今学期が終わり、夏休みは日本の父母のもとに戻ろうと希望を持っていたところでした。学生達にも最後まで笑顔でいようと思っていました。

どうして、一番感染してはいけない医療施設でこれほどの爆発的な集団感染が発生してしまったのか。日本の状況、大阪の状況を見ると明らかです。病院、介護施設、障碍者施設などで集団感染が多発しています。日本はこれまで諸外国が行ってきた検査を殆どしてきませんでした。検査のし過ぎは医療崩壊を招くから、と言われて来ましたが、それは本当でしょうか。無症状の無自覚感染者は、検査をされない限りだれにもその存在はわかりません。日本の社会はリモートワークに全く対応できていません。緊急事態宣言が出された今も、多くの企業が被雇用者達に満員電車での通勤、オフィスでの仕事を強いています。仕事に出ざるを得ない人々には、保育所など子供を預ける場所が必要です。集団保育などは感染の温床です。医療従事者などの働かざるを得ない方々の感染を防ぐには程遠い状況です。医療従事者でさえも、簡単に検査してもらえないと聞いています。これで一体どうやって集団感染を防げるのでしょうか。日本政府は、感染爆発に見舞われた諸外国の対策や失敗を学ぶ時間は十分にあったはずです。それでも、検査体制も整えず、病床も増やさず、かつてのコストカットで人手不足にあえぐ不十分な医療機関だけで、この状況が起こるのをただただ手をこまねいて見ていたとしか言えません。このままでは私の母はウィルスではなく政治に殺されてしまうのです。

どうか、迅速な対応を、少しでも多くの命を救う方法を、そして、これ以上感染を拡がらないように、一人一人の皆さんの自覚を持って家にいるという行動を、患者家族の一人としてお願い致します。

4月18日(土)

「リハビリ病院で44人陽性 大阪」 2020年4月19日 産経新聞

 大阪府は18日、府内で新型コロナウイルス感染が確認された88人のうち、「なみはやリハビリテーション病院」(大阪市生野区)での感染者が41人に上ると発表した。これまでに陽性と判明した3人が同病院の関係者だったことも判明し、同病院での累計感染者は44人。大阪市保健所は19日、感染拡大の経緯について現地調査を行う。

 府によると、この日感染が判明した同病院の感染者41人のうち、医療従事者は20~30代の男女6人、患者は30~90代の男女35人。症状などの詳細は調査中という。同病院は15日に入院患者の受け入れを中止、18日に外来診療を取りやめた。

 この日の感染者88人のうち、経路不明は33人。重症は2人で、累計重症者は62人になった。陽性率は15・2%。一方、17日に感染が確認され、重症だった大阪府熊取町の70代女性が死亡し、府内の死者は10人になった。

Update 4/19 23:29 JST 10:29amEST

Now the number of the patients of COVID-19 from the outbreak reached 55.
病院の集団感染55人に 大阪 2020年4月20日 産経新聞


Updated on 4/20
Now the number of the patients of COVID-19 from the outbreak reached 98.
大阪のリハビリ病院、感染者98人に ほか2病院も https://www.sankei.com/west/news/200421/wst2004210020-n1.html

Updated 4/22 21:50 JST/ 8:50 EST 産経新聞
大阪で54人感染 リハビリ病院関連計120人に(産経新聞) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200421-00000629-san-soci

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