見出し画像

羽生結弦のいるスターズオンアイス


Stars on ice2021横浜に行ってきた。

羽生さんのSOI出演は7年ぶり。私は今までSOIに3回ほど行っているけれど、現地観戦は2015〜なので、羽生さんのいるSOIは初めてで、どんな感じなんだろう〜とかなりワクワクしてた。 

私が行った公演は初日。

A席で、選手入り口の向かいのショートサイド一列目。大満足でした。客層は先週の国別対抗戦に比べて様々な感じ。国別は百戦錬磨のスケオタ達が大半の印象だったけれど、SOIは結構「ちょっと見たいからチケット取ってみた!」みたいなタイプのお客さんが多い感じがした。

アイスショーのチケットの売れ方はこのくらいが健全でいいなあと思う。コロナ禍が過ぎたら羽生さんの出るショーでこんなにチケット取れることはないのかなあ。


初日なのでもちろんなにも知らない。Blinding Lightsが世界にお披露目された瞬間をみた。
選手出入口のとこがピッカーーーーーーーーーんって光って、シルエットが見えて、なんかやたらキラキラした人が出てきて踊り始めた。

私はこの時、あまりのかっこよさと圧倒的スター感にパニック状態になっていて、もはやこのスケーターは誰なのか分からなくなってた。
隣にいた友達に、「あれって羽生結弦さん、、?」て聞いた。どう考えても羽生結弦さんなのに…。

羽生さんを生で見たことはかれこれもう15回以上くらいはあると思うんだけど、今までみたどんな羽生さんよりも発光してて、羽生さんと識別できるキャパを超えてしまった。
スターズオンアイスの幕開けにふさわしい、スーパースターだった。

羽生さんがアイスショーにいるということはこういうことなのか、と思った瞬間でもあった。
今まで数回羽生さんのいないSOIを見てきたけど、ちょっとなんていうか、ゆるい感じだった。

これは別に他の選手を批判してる訳じゃなくて、仕方のないことだと思う。
日本のフィギュアスケート選手はちょっと上手くなって成績が取れてくるとアイスショーに出演することになり、急にショーマンシップが要求される。ショーマンシップが要求されてると意識してる人の方が少ないかもだけれど。
アスリートに急にショーマンになれっていうのも変な話だ。システム自体が本当に特殊だと思う。


でも、観客は何万円もするチケットを購入してきている。「アイスショー」という作品を見にきてるのであって、クラブの発表会を見に見に来てる訳ではない、はず。
まあ観客だって単なるアスリートやちょっとスケートが上手い男の子女の子が急にショーに出演することになってるシステムもよく分かってるから、例え演技がグダったり、群舞が覚えられていなかった、などなどしても別に怒ったりはしない。


しかし、今回のSOIで、羽生結弦さんは
アスリートとしてもショーマンとしても超一流だということを改めて実感した。そして、その大きな力で全体の空気を変えることも。

まず、とにかく「照れ」がない。なんでも全力。
舞台に上がって1番やってはいけないことは、「照れ」だと思ってる。舞台は所詮作られた世界なのを分かってて、それでも観客は舞台で表現される世界に魅せられ、その世界を疑似体験して感情を動かされる。そこで「照れ」が入った瞬間に急に現実に引き戻される。

絶対に「照れ」を見せないのがプロの矜恃だと思う。羽生さんのあのOPからの堂々とした振る舞いを見て、ああ、プロだなってすごく思った。まあプロじゃないんですけどね…。

あとは、「世界観を崩さない」こと。
照れの話にも繋がるけど、例えば、演技後に引っ込むときの振る舞い。
初日見たときは、オープニングの群舞が終わって結構みんなぐちゃっと帰ってったんだけど、後日の演技では改善されてみんな姿勢を保ったまま動きを合わせて引っ込んでった。
羽生さんが「せーのっ」とか言ってたし、その動作がいつもの羽生さんのそれだったから羽生さん先導でやったんだと思うんだけど、すごく良いなあと思った。ちょっとのことでこんなに見え方が変わるもんかとびっくりした。発表会感がかなり消えた。

そんな感じで、今回羽生さんは自分の演技やソロパートでショーでの振る舞い方を見せるだけでなく、後輩に直接指導もしてたぽいの、私が言うのも変だけどとても嬉しかったです。

羽生さんだってまだアマチュアのアスリートで、プロではない。だけどこんなにショーにも全力で、後輩にもあるべき姿を見せてくれるのは、やっぱり良いものを見せたいという意識がすっごく高いんだろうな、と思います。
こういう所をみたり、フィナーレで客席の上の方まで丁寧に手を振ってくれてるところをみたり、そういうシーンを見ると、本当にこの人のファンで良かったなあと思う。

羽生さんがいつかプロになって本気でショー作りにだけ専念したら一体どんなすごいものが出来るんだろうと楽しみでしょうがないです。アイスショー界に革命を起こすような、とんでもないものができるんじゃないかと思います。
現役の終わりが見えてきて寂しさも増す中で、引退後の楽しみが光ったようなそんなSOIでした!楽しかったなあ〜!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?