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HSCの性質をもつ長男の不登校を理解する

現在小学校4年生の長男は元々あまり手のかかる子ではありませんでした。
しかし、学校へ行かない、ということを通して新たに理解したこと、知ったことがたくさんあります。
そんな長男について今理解していることをまとめたいと思います。

優等生で手がかからない「いい子」

長男は元々、保育園、幼稚園の頃から手のかからない、いわゆる「いい子」です。小学校に入学するときは学校が楽しみで授業も学校生活もすんなりなじみ、宿題も苦労することが特にありませんでした。学校の先生と面談するときも、褒められることしかなく、逆に拍子抜けするくらい。

1、2年生の頃は、勉強もそれはそれは楽しそうにやっていました。元々幼稚園の頃から進研ゼミのチャレンジをやることに憧れていたため、1年生になってチャレンジも開始。楽しそうに勉強をする長男を微笑ましくみていました。

時々ある激しい癇癪

少し気になっていたのは、うまく行かないことがあった時の癇癪が激しいこと。普段がいい子であるが故のギャップもあったと思いますが、思い通りに行かないことに対して異様に反応することがありました。
例えば、以下のようなこと。

  • 宿題が思ったより難しくてうまく進まないときや終わりそうにないとき

  • 朝寝坊してしまって登校班の集合時間に間に合いそうにないとき

  • 忘れ物をしてしまったとき

側から見ていると、そこまでパニックになるようなことでもないのに…と思ってしまうような些細なシーンであることが多く、完璧主義なのかな…と思っていました。
後からわかることですが、長男は失敗が何より怖いようで、そういった不安が癇癪へとつながるようです。

学校へ行けない理由からわかったHSCの性質

学校へ行けなくなった当初、最初に教えてくれた「学校へ行けない理由」は以下でした。
「学校でいじめられている」

確かに、泣いて帰ってくることもあったので、なるほど、そうかもしれないと。ただ、本人は「誰が」「どんな風に」いじめたのかなど、具体的なことをいっこうに話そうとはしませんでした。
なので、確証は持てないながら、担任の先生に相談をしたのです。先生は友達との様子を慎重に見てくださいました。
そして、教えて下さった話はこう。

「様子を見たり話を聞いてみたりしましたが、具体的にいじめられているような事実には至りませんでした。ただ、友達とふざけあったり、少し乱暴な感じになってしまうことはあるようで….そういうのが嫌なのかもしれません。」

また、学校へ行けなくなってからしばらくしてからは、行けない理由を次のように話していました。
学校が怖い、クラスのみんながなんで休んでいるんだろうときっと思っていると思う」
(保健室登校をしているとき)「保健室の先生に迷惑かけてる、ここはずっと居ていい場所ではないから、いつかここはだめです、と言われるのが怖い」

長男はとても周りの人の感情や状況に、よく気づくのだと思いました。このことから、HSCの性質があるのだと気付きました。
※ HSC(Highly Sensitive Child)とは「人一倍敏感な子ども」という意味で、アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン氏が提唱したものです。アーロン氏はHSCのことを「感覚や人の気持ちに敏感で傷つきやすい子ども」と定義しています。

家族の状況や感情の変化にとても敏感

HSCであるとより深く理解したもう一つの理由があります。家族の状況や感情の変化にかなり敏感なことです。
長男が学校へ行けず家に多くいるようになった前後、私たち家族の中ではいろいろと争いごとが絶えませんでした。直接長男に向けられた言葉でない場合でも、何か家庭の中で言い争いなどがあると、真っ先に耳を塞ぎ布団に潜り込む長男…(今思うと大変申し訳ない気持ち…)
その時に言っていた言葉。

「そんなに責めないで!!!」

家族が嫌な思いをしていることは、長男自身もとても苦しいことなのだとわかります。

特に、母である私の状況にはかなり敏感です。
仕事も忙しく、兄弟の不登校にも対応し、家族の状況もなんとかしようとし、、としている間は私もどうしても笑顔になることができません。
そんな私をみて、自分のことのように気落ちする長男。
負のループでしかない… 

熱中できることはとことん熱中する

HSCの特性があり周りの環境や人の状況に対して敏感なのは間違いない長男ですが、心の安全地帯にいる時はものすごく楽しそうです。
それは、大好きなことに熱中している時です。

長男は今、マインクラフトにとても熱中しています。

朝から毎日、今日はマインクラフトで何をしようか、と考えているときが楽しいようです。マインクラフトはJava版をプレイしているのですが、MODやコマンドなど、やろうと思えばいくらでも拡張したり実験したりすることができる。
どこまでも探求可能な沼にはまっています。

誰にも口出しされず、思う存分いろいろなことが試せる世界。
彼の安全地帯です。


長男の特性をより理解して、彼の大事な世界を邪魔せず、でも必要なときはサポートする。
いろいろ試しながらですが、、少しずつわかってきた気がします。


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