地獄からの生還

2020年4月末
飛び降り自殺をした。

あるだけの薬全てをストロングゼロで流し込み、アパートの鍵を開けたまま外へ出た。

塀のある建物をすぐ近くに見つけ、何階かは覚えていないが階段で昇って行った。

多分3階くらいの高さだったと思う。
よじ登り、「ずるり」という感じで私は落ちた。
その後 
目が覚めたのがどこかの病院の中だった。
今何が起きているのか
誰がいるのか 何をしているのか何をされているのか 全くわからなかった。

母の声が聞こえてきたのをうっすらと覚えている。

(失敗した)

私は死ぬ事が出来なかったのだ。

その病院では治療が出来ないと判断され、
大学病院のICUへ搬送された。
暫く眠っていた。

暫くして激痛で目覚め
ここがどこなのか全くわからず
混乱した

まるで
戦争で負傷した兵隊達が横たわっているような雰囲気だった
私の隣には生きているのか死んでいるのかわからないおばあさんが横たわっていた

恐怖を感じた
一刻も早くここから出なければと思い
身体を起こそうと必死になった

身体中に走る激痛で起き上がれない
起き上がろうとするたびに看護師や医者に宥められ 寝かされる

這いつくばってでも脱走するつもりだった

今思えば思考状態が非常におかしくなっていた。

そこから暫く違う病室へ移され
そこもまた凄まじい光景だった
何が何だかわからなかった

そして
家族と面会した

どんな事を話したのかは全く覚えていないが
「生きていて良かった」
と母親が泣いていた事は鮮明に覚えている

私は放心状態だった


つづく

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