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Nobody's Island,SLOW TIME cafeにて

 仕事絡み以外では人生初、超ドタ出。まるで大学生の向こう見ずな恋愛みたいに飛び出して、途中からライブを観てきた。
 高崎のSLOW TIME cafeにて、Takumadropsさんと爽さんの新ユニットNobody's Island。

 結成したばかりで、音源も出ていない。当然ライブには行ったことがない。チケットも持っていない。
 訪れたことのないハコ、駐車場がすぐ近くにあるかもわからない。しかも今日は仕事終わりにクリニックの日で絶賛へとへと中。薬のせいでだるいので、やめておくつもりだった。
 の、はずなのに。
 何故なのか自分でもさっぱりわからないのだが、諦める気持ちでツイートをした直後に突然、行かないとダメだと思った。

 どうして思考がそうなったのかは、わからない。「今からでも車を飛ばせば、各ソロ終わりくらいからなんとか観られるんじゃないか」と思った。
 予想はあまりにドンピシャだった、正夢か何かでも見ていたのだろうか?嘘か夢かのように、近くにコインパーキングの空きがあったのもまた良かった。
 自制心が強いほうだから、こういうことはもうなかなかないはずだ。今日の夜がなせる業だったのだろう。

El sexto visitante fue acogido calurosamente.
Gracias!

 間違いなくその音楽が絶対的にすきで、満足して帰るのだという強い確信があった。それも何故なのかはわからない、わからないのがまた最高にいい。そしてその直感が見事に当たったのが愉快だ。
 年季の入ったやわらかな茶色いソファに凭れながら、どの曲も素晴らしく堪能した。息の合ったWボーカル、洒脱なトゥンバオ。ブルージーで張りのある歌声。
 アンコールは爽さん希望でスタンダードナンバー「The Lady Is A Trump」を。話しながらさらりと始まって、痺れる格好良さだったな。

 こぢんまりとした、雰囲気のあるカフェ。オーナーと少し言葉を交わした。音に揺れながら熱い紅茶を少しずつ飲むライブもいい。壁に飾られたレコードのラインナップにThe O'Jays。素敵だった。
 また、ぜひとも。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」