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日曜雑記帳

 今週末はグールドを読もう。確かにそう考えていたのに読みたい本は手元になく、さりとて雪が降るという寒さで図書館に足が向かず、また来週にすることにした。
 グールドといえばグレン・グールドが先に想起されるが、勿論そちらではなくスティーヴン・ジェイ・グールドのほうだ。読もう読もうと思いながらも、後回しにしてしまっていた。
 そしてまた後回しだ。もうこうなったら、いっそのこと何冊か手元に置こうか。

 言葉についての幾つかの文章を読み、ふと息抜きを兼ねてYouTubeへ。経済アナリストの森永康平さん(森永卓郎さんの御子息)がアップされている動画を見る。その動画でお話されていた考え方がわたしの姿勢と近く、シンパシーを感じてなんだかホッとする。
 ・・・・・・うん、少し動こう。
 のろのろと支度をはじめ、頼まれ事と買い物を次々こなす。寒さが増していく。こんなことなら、午前中に図書館へ行けたな。まあ気力が足りなかったから仕方ない。

 夜、かてぃんさんのInstagramライブに偶然鉢合わせた。最近はあまり色々見ていないので、何だかこれも縁だなと思い楽しむ。最後、聞き慣れたメロディー。チャットに次々浮かぶ「お風呂」の文字に和む。
 「人形の夢と目覚め」とは懐かしい曲だ。幼少の時分、ピアノの発表会で弾いたのをよく覚えている。カメラマンのフラッシュに動揺してしまい、一部分演奏が乱れたことも。
 多分、どこかに音源があるだろう。濃紅に白がよく映えるワンピースドレス、お気に入りだったんだよな。

 
 YouTubeからもう一本、「SNS医療のカタチONLINE」一般市民講座のライブ配信を視聴。毎回、出来る限りリアルタイムで見るようにしている。アーカイブが残るためいつでも無料で見られるのもありがたい。日野医師の登壇。

 今回は乾癬がテーマ。患者数40万人~60万人と少なくないにも関わらず、一般の認知が進まずスティグマの問題がある。
 あらゆる疾患や困難にも言えることだと思うが、いつ自分や周囲がそうならないとも限らない境遇が世の中にはたくさん存在している。当然すべてを知ることはかなわない。乾癬当事者でもない。だが、「知ろうともしない」ままに偏見を持つより、知ろうとすることとifを想像する力でまるくありたい。

 医療といえば、先日見た「プロフェッショナル 心までをも、つなげてこそ~再建外科医 山本匠~」が素晴らしすぎて泣いてしまった。
 空気が読めなくて医道を選んだ青年が、空気が読めないからこそ続ける挑戦に密着したドキュメンタリー。
 空気が読めることは現代社会ではほぼ必須スキルと見做され、反面空気が読めない人はしばしばネタや飛び道具のように扱われているように思う。それも個性の活かし方と本人が納得ずくならいいが、一段下に見る仕草ではないかともやもやすることもある。
 山本医師は、自らの特性を最高の再建治療に活かす道へ進んだ。空気が読めなくても気持ちがわからなくても興味すらなくても、他者に寄り添うことはできる。理想を見いだし邁進するあり方が尊い。
 再建手術を受けた経験のある身として、形成外科とその技術には本当に感謝しかない。マイクロサージャリーはすごいと思っていたら、さらに緻密なスーパーマイクロサージャリーに驚愕した。そもそも形成外科専門医は医師の中でも大変少ないスペシャリスト。傍流なんて言わないでほしい。傑作。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」