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TAKASAKI CITY ROCK FES. "TRIANGROOVE"

 SNSのおすすめとやらに疲れるこの頃。音楽を音楽のままにただ楽しみたいのに、それが難しいのってなんだか妙だね。
 えーいとばかりに急遽ドタ出、小雨模様の高崎芸術劇場「TRIANGROOVE」へ。

 音楽の街・高崎に新しく生まれた音楽フェス、TAKASAKI CITY ROCK FES. 2024。おなじく新企画のKITASAN  ROLLING 2024と同時開催となった。
 「TRIANGROOVE」はその一環となる対バン企画。対バンとはいえ場所は大ホール、それでいてチケット全席自由3000円と、まるでタイムスリップでもしたような良心的プライスだ。いいのかな?

高崎芸術劇場
高崎だるまと音楽、高崎白衣観音がモチーフ

 当日紙チケを購入。並ぶ列にフォロワーさんを発見。なんだかちょっとホッとする。
 この日の出演ラインナップはYONA YONA WEEKENDERS、レトロリロン、I Don't Like Mondays. の3組。

 ヨナヨナ。ステージには運営から贈られただるまと冷蔵庫、お酒が入りつつのハッピーバイブス。乾杯!
 バンドサウンドで聴くと、モルタルの弾き語りでゆらりたゆたった曲たちもまったく違う顔。大きいステージが似合う。
 だいすきな「考え中」が聴けてうれしい。ずっとずっと心地よさが続く。磯野くんの声は心に風を運んでくるようで、包容力もあってほんとうにすてきだ。

 ヨナヨナ終わりでアイドラ好きのご家族と出会った。なんかいいよね、そういうの。聞けば遠方から日帰りらしい。
 関係性を問わず、世代を越えて引き継がれる「音楽を聴きに行く」こと、いいよね。

 次はレトロリロン。この日が初群馬で、初ホールらしい。
 fcpのようなジャズロックとポップとその他諸々の美味しいところを取り混ぜたような、それでいてはっきりと個性や魅力があるバンド。
 演奏も曲もいい、勢いと力量がしっかりとある。ボーカルがステージを広く使っていたし、客席煽りも上手くて初ホールとは思えない。鍵盤、完全に好み。
 ボーカリゼーションがVaundyっぽいテイストだなと思ったら、カバー動画を公開していてなるほど。

 トリのアイドラは流石のロックヒーロー。
 前方エリアはホールなのにまるでライブハウスのような盛り上がり。迸る熱気、振り上げられる無数の腕。
 「ストレスとか嫌なこと、みんなここに置いてって。」
 うわ、響くなあ。そうなんだよな、音楽には何もかも忘れてはじけられる場所であってほしい。そのためにも、ピースフルで安心できるといい。そして押し寄せる熱量で、つまらないことなんて全部洗い流してほしい。
 ギター背面弾きからのベース→ドラムのソロ回しがあまりに格好良すぎて、多分きっとお口あいてた。
 えらいワイルドでかっけーバンドでした。浴びた、堪能。

セトリプレイリスト
(レトロリロン7曲目「ひとつ」はSpotifyにないので割愛)


なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」