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Pay it forward 1

私を世に生み出し育ててくれた父と、社会人として育ててくれた父、夫を世に生み出し育ててくれた父、数学の父、傾聴の父と、私はたくさんのお父さんたちに出会い、支えていただいている。

今回は私を生み出し育ててくれた実父が私にくれた大切な贈り物「絶対的な存在の肯定」について書きたい。

名前

生まれてすぐに付けてもらった名前はひらがなで「あやちゃん」だった。戸籍を届けに行く直前に父が「やっぱり○○にする!」と今の名前に変えたのだそうだ。苗字とのバランスや画数を一生懸命考えてつけてくれたそうだ。

私が個として認められるための一番小さく尊い単位を父が全力で授けてくれた。その名前で私が私として社会の中で認識され、名乗り、大切な人たちに呼んでもらう度に与えられている存在の肯定感は何十年も自分の中にどんどんと蓄積されていて、自信を持てない時に優しく背中を押し続けてくれている。そんな名前で生きていけることを父にとても感謝している。

人生で一番嬉しかったこと

何年も前に母からも聞いたことがあってその時もとても嬉しく思ったのだけれど、数年前、実家でゆっくり父と話す機会があった時に本人からも私が生まれたことが人生で一番嬉しかったと聞かせてもらった。

父の長い人生の中で本当にいろんな出来事があっただろうに、一番と言い切れる嬉しいことに迷わず私の誕生を挙げて、尚且つそれを本人自ら私に伝えてくれたことは、私が私の人生を全うできる確信になったし、父より先に死ねないなぁと責任も感じた。

ヒトとして生まれた瞬間から、私の承認欲求と自尊心を溢れんばかりに満たしてくれた。身の丈に合わないと不安になるような山や谷でも根拠なく自信を失わずに歩んでこられたのは、父が寄せ続けてくれる「絶対的な存在の肯定」がベースにある。

私は父からもらったこの大切な贈り物を、私が出会う大切な人たちにお届けできたらいいなと思う。少し照れくさいけれど名前をたくさん呼んで、あなたの存在は素晴らしい、私はあなたが生きていてくれて嬉しいと伝えられる自分でありたい。大切な人たちが受け取ってくれたらとてもとても嬉しいなぁ。

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