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新宿区タワマン殺人事件。留意すべきは中年男性の思い込みの危険度

SNSでの被害者に対する誹謗中傷が多いのは痛ましい

東京都新宿区のタワマンマンションで元ガールズバーの経営者、平沢俊乃さん(25)が刺され、死亡した事件で、逮捕された職業不詳・和久井学容疑者(51)が2年前に平沢さんへのストーカー規制法違反容疑で逮捕されていたことがわかった。
この事件を巡って、SNSには被害者に対する誹謗中傷が多く寄せられたことに、私は絶句した。特に「自業自得」という言葉は無責任極まりない。ある有名な評論家が「匿名のSNSの書き込みは、便所の落書きと同じ」という持論に賛成だが、匿名であっても酷い。何の権利があって、一生懸命に生きてきた女性を陥れるのだろう。

夜職の女性達の商売方法は、疑似恋愛

夜職の女性達を知っている私には、「若い女性と親しくなれる」という男の下心を逆手に商売をするのが彼女らの手法だということを伝えたい。そんなことを理解できずに、勝手に「結婚する」と思い込んだ加害者の方がどうかしている。
夜の世界は、男と女の駆け引きの場だ。本物の恋愛ではなく、疑似恋愛が主流の夜の世界で、「結婚する」という思い込みをされたことこそが、恐ろしい。
この事件から学ぶ教訓として、思い込みの激しい中年男性の生態について、女性はもっとしっておくべきだろう。

二人の出会いは数年前というから、和久井容疑者が40代半ばのこと。男性らからの聞き取りで、男が「男性としての機能が低下する」のは、この頃だ。もし容疑者が機能の衰えから自信喪失しているのなら、「応援して」という20歳の女性からお願いされたら、舞い上がったことだろう。
だが年の差25歳で結婚できると思い込んでしまったのは、現実を直視できないこと。恋は盲目と言うから現実が見えなくなってしまったと推測できるが、その後の彼女の態度から「思い込みだった」ことに気づけず、「騙された」とネガティブな気持ちから犯行に及んでしまう中年男性の悲しくも恐ろしい生態を、女性達はもっと理解してもらいたいと思う。

高橋一生結婚報道で憂いること

つい先日も俳優の高橋一生が、かつて共演した17歳年下の女優と結婚したという報道に対して、アラフォー以上の中年男性たちの「僕らも若い女と結婚できる」という思い込みは、何なのだろう?
才能と実力が備わった魅力的な高橋一生だからこそ、共演した若い女優と結婚できたという結婚の現実を完全にスルーして、「一般人の自分も若い女と結婚できる」と思い込んでしまうのだ。
一方、女性の場合は、勘違いすることはほとんとない。例えば、9歳年上の小雪と結婚した松山ケンイチ、11歳年上の菊池凛子と結婚した染谷将太など、女性が年上のカップルが報道されたときに、女性達は「相手が小雪さんや菊池さんだから」と自分たちとは別の世界であると、最初から現実と妄想を切り離している。女性の方が身の丈に合う結婚観を持ちやすいのかもしれない。

中年男性の妄想と思い込みの実態

中年男性の妄想と思い込みをまざまざと知ったのは、著名な中年男性が10歳以上年下の女性の結婚が多く報道された年のことだった。
ある仕事の帰りに、40代の営業の男性が運転する車で駅まで送ってもらった時に、私がワーキングウーマンの恋愛や婚活、結婚をテーマに執筆していることを知っていたその男性が、「20代女性と結婚できるかもしれない」と有名人の結婚ラッシュの報道を自分に引き寄せて語ったことだった。
そこで私が「どうして結婚できると思うのですか?」と聞くと
「金はごまんとあるから」と言う答え。つまりお金さえあれば、若い女と結婚できると信じているということに唖然とした。
今回の事件の加害者と似ていないだろうか。まるで札束で女の頬を引っぱたくようなものだ。女が金でなびくなんて、女性からすると迷惑以上の何者でもない。もちろん、全ての中年男性がそうであるとは思わない。ひょっとすると一部の中年男性によって、女性が迷惑をしているのかもしれないから。

それにしても男性は女性よりロマンチックといわれるが、本当だろうか。
妄想や思い込みで、若い女性と結婚できるという希望を持ち続けるのは、ロマンチックでもなんでもなく、時には女性に危害を及ぼすことだってある。それがこの事件の背景にあることだと思う。

女性は中年男性の生態と覚えておいた方が良いでしょう。

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