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白内障手術てんまつ記 2

6月21日に術後1週間検診というのがあり、その後に一般的には1か月後検診というのがあって、白内障の手術はその段階でいちおう終了ということになるのですが、医師がいうには、念のため半年間は経過を診る必要があるそうです。私は特別に3週間で経過を診て、その後の判断をするということでお願いしました。それが7月5日です。

手術の費用はいくらかかるのか?

ところで診療費なんですが、これが″驚異的な金額!″だったのです。実は、驚異的に、安かったのです。あくまで、私の場合はですが………

受け取った診療詳細を見てみると、手術自体の費用は、片目で132,570円のようです。両目で265,140円で、これ以外に様々な検査費用とか目薬代などを入れて、およそ30万円。ただし、私は一番安いレンズなので、もっといいレンズを入れれば高くなるわけで、30~40万円ということでしょうか。たしか、一番高い遠近両用みたいなレンズは保険がきかないそうですが、それ以外はみな保険が適用されるので、みなさんそれぞれの健康保険負担率でかけてみて下さい。

で、私はいくら払ったかというと、すべてを含めて1万円くらいだったのです。初日の手術代は8,000円でした。私は後期高齢者(75歳以上)で、収入も年金もない(ず~っと風来坊で、きちんと会社勤めを経験したことがない)ので、負担額は1割です。その上に、「後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証」というものをもらっているので、それも同時に使うと私自身えっ?と驚く低額だったのです。処方箋持って薬局に行くと、170円とか360円とか……みなさん信じられます?

いやぁ~~、ビンボーであることがこんなに優遇されたのは生まれて初めてです。最も、私だってこの歳になるまで、少ないながらもずっと保険料払ってたわけだから、それを一気に取り戻したということですね。

それから、今後白内障手術を予定している方へ。私の考えですが、やはり″評判のいい″眼科を選ぶことはとても重要なポイントだと思います。

手術の前にも後にも、何度もいろんな検査があり、いろんな検査機器の前に座らされるのですが、もちろん手術機器も含めて、どれくらい最新の高性能な機器を揃えているのか?これは医療機関によって違いがあると思います。あと、医師がどれくらいの手術をこなしていて技術が優れているのか?ということも含めて、やはり、混んでいてなかなか予約が取れないところには、それなりの理由があるのです。私がお世話になったY眼科(関内馬車道の山根眼科クリニック)も、ほんとうにいつも、びっしり人で埋まっていて、半年以上前から予約でいっぱいだそうです。

おまけですが、Y眼科の待合室の壁にこんな写真が飾ってありました。森鴎外や北里柴三郎と一緒に写っている山根正次という人が、今回私の手術を担当してくれた医師の何代か前のおじいちゃんなんだそうです。さすがヨコハマ、そんなすごい人に手術してもらったんだから、これはもう間違いないでしょう。

血液検査

幸いなことに、これまでそれほど医者に行ったことがなかった私は、自分の医療費がこんなに安いことを初めて知り、どうせ7月5日までは帰れないわけだし、医者のはしごをすることにしました。

まずは、A医師が勤める診療所に行って血液検査と検便、肺のレントゲン。1箱50円のカンボジア産粗製タバコを吸いまくっているにもかかわらず肺もきれい。最安のウォッカにあれこれハーブを詰め込んだ自家製″養命酒″なしには寝付けない身体なのにΓ-GTPは11。唯一数値が悪かったのは「好酸球」というもので、この数値が高ければ、アレルギー体質だということだそうです。たしかに最近のアトピーはかなり酷いです。

その日は、ちょうど週一で大阪から来ている整体師がいる日で、そこにも行きました。すでに7,8年前に「脊椎間狭窄症」の診断をもらっていて、この歳になればもう″だましだまし″付き合ってきていたのを、この際診てもらうことにしたのですが、これはハズレ。すでに私でも知っている、もろもろの情報をあれこれ呟かれて、そうそうに退室しました。

逆流性食道炎

その後、A医師に紹介状を書いてもらって、胃カメラ検査を受けることにしました。半年以上も前から胃の調子がかんばしくなく、食後の胃もたれはかなり酷かったのです。胃カメラは何度かのんだことがあり、これを嫌がる人は私の友人の中にも多いのですが、胃の壁でも厚いのか、私はいつもよだれひとつ出ません。

担当してくれたWさんという50代後半くらいに見える医師は、ものすごく愛想ナシの人で、チャチャッと検査してすぐに、「逆流性食道炎ね」「あんたこれは治らんからね」「死ぬまで薬飲んで」と立て続けに言い放って、さっさと奥に引っ込んでしまったのです。なんだ、このおっさんは!やたら短かかったけど、ちゃんと奥まで診たんか?と毒づきたくなってしまいましたが、考えてみればここは名うての″石川町″(石川町の詳細はまた後ほど)、医者も医者なら患者も患者……。と思ったけれど、後でA医師に聞いてみたら、彼は某大学の教授でもある有名人で、そもそも外科の医者というのはだいたいそんなもんだ、と言われてしまいました。いわれてみれば、確かに彼の″腕は良かった″。私の経験からいっても、担当する医師によってずいぶん違うのです。

そもそもカンボジアにいる頃からかなりシンドくて、ほとんど毎日おかゆのようなものばかり食べていました。酒もタバコもあとが辛いのでひかえていました。ここで病名がわかり(逆流性食道炎など、歳をとれば誰でも罹る病気)、薬ももらったので、なんとかとりあえず治して、はやく回転寿司と蕎麦屋に行きたいものです。



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