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完熟バナナを食べたことがありますか?

ウチの庭のバナナがちょうど採り頃になったので、大家さんに知らせて採りに来てもらいました。マンゴーは鈴なりですが、バナナは1本しか実がついてなかったからです。ウチには10本ほどありますが、残念ながら手入れをしてないので、あまり育ちがよくありません。手入れさえすれば、半年で実をつけるそうです。

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これはちょうど1か月前の写真ですが、私がここに来た昨年末にすでにこんな感じだったので、かなり時間がかかるということです。

ところで、バナナって草本だというのを知っていますか?バナナの木と言いがちですが、あれは葉柄が何枚も重なったもので、木ではありません。実がなると全部枯れてしまうのですが、地下茎で新しい芽が近くに伸びてきます。1本で1回しか収穫できないのです。だから、正確にいうと、バナナはフルーツではなく野菜なんだそうです。

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これが最もフツーに見るカンボジアバナナ。一房で1ドルほど。

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バナナにもいろんな種類があって、日本で見るフィリピンや台湾産のものと比べるとカンボジアのバナナはずっと小ぶりです。この大きなバナナはタイから来たもの、右側のモンキーバナナはカンボジア産です。

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バナナの皮は皿や、料理の敷物などに使われるので、市場でもよく売っています。

ところでみなさんは、完熟バナナというのを食べたことがありますか?木の上で熟してから採ったものという意味でです。

実は日本では害虫の侵入を防ぐため、熟したバナナを輸入することはできません。緑色の未熟の状態で輸入してから、定温倉庫でエチレンガスを入れてさまざま調整して人工的に熟させて市場に出るのです。

生産国で食べればそんなことはないのですが、それでも熟すと保存期間が圧倒的に短くなるために、やっぱり随分青いうちに収穫して、ビニール袋などに入れて保管、出荷しています。市場で買うバナナはみなそうです。

ところが、私が今回食べたものは、正真正銘の完熟バナナでした。それはもう、とろ~りと舌の上で溶けて、温かい最高級アイスクリームがゆっくり口の中にひろがってゆく感じでした。みなさんもどうぞカンボジアにいらして、誰かの家の庭になっているバナナを見つけて所望してみてください。見ず知らずの他人でも、1本2本くらいなら快く分けてくれるはずです。カンボジア人はみなとても優しいのです。

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