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余生は菩提樹の木陰で。。。
整地がほぼ完了して、周りに柵を設置します。ほんとうは、低いレンガ塀にしたかったのですが、費用がかさむということで鉄条網にすることにしたのです。ところが、まずこの資材の山を見てびっくりしました。柵、といえばもっと細くて短い間伐材のようなものを想像していたのですが、まるまる1本の材木です。どういう樹種なのかまではわからないのですが、やはり熱帯は樹木の成長が速いのでしょうね。日本ならばこの丸太棒だけでかなりの金額になるはずです。
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実は、12月の中頃すぎてから、例年になく長引いた雨期もようやく明け、以降はずっと降っていなかったのです。それで、22日から土堀りが開始でき、埋め立てが始まったわけですが、粘土状の土のため、水分がなくなると岩のようにカチカチに固まります。その状態で丸太を埋める工事はさぞかし大変だろうと思っていたら、なんという幸運!作業を始める前夜、一晩中雨が降ったのです。
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そして2日目にも少し降り、終了予定の3日目にはよく晴れたのです。
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さて、東隣のお宅との境界に菩提樹が1本植わっていました(写真中央)。現段階では、敷地内で唯一日陰ができるところです。予算が許せば、この下に小さな小屋を建てて、私はそこでのんびりと″余生を送る″ことができるはずだとすっかり喜んでいました。
しかし、カンボジア人というのはいとも簡単に、貴重な樹木をバッサリ伐ってしまう人たちであるということがわかっていたので、私は念のためカオンに電話して、菩提樹を絶対に伐らないようにと伝えました。
ところがです。この日行ってみたら、見るも無残な姿に変わっていたのです。さすがに全部伐り倒されてはいませんでしたが、下の方、枝がぐーんと伸びて涼しげな日陰を作っていたあたりを遠慮会釈なく。わざわざ電話までしておいたのに……。あとの祭り……。格好の瞑想の場は失われました。
「のりこちゃん、大丈夫。菩提樹は成長が速いから!」と、私の内心のショックなど思いもよらないカオンは軽く言い放つのですが、菩提樹の成長と私の寿命を競争させるつもりなのでしょうか?
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