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トッケイの住む村-プレイポーハウス

教室の南側にもう1棟建てます。最初に作った建物と同じものです。当初、私が住む部屋のつもりでしたが、実はここに来て方針が変更になりました。

まずその前に、そろそろこの場所に名前を付けたいと思います。呼称がないと何かと不便ですからね。

最初に考えたのは、「クメールの民の村-プレイポーハウス」ですが、いやいやもうちょっとユニークなものを、ということで、「トッケイの住む村-プレイポーハウス」にしようかなと思っていますが、あくまで仮称です。

クメール語で、意味と音感のいい言葉を選んでアルファベット及びカタカナ表記するというのが、一番多いやり方ですが、私はクメール語がまったくできないので、何をどう拾うのか実感がわかず、まずは日本語で考えました。

トッケイというのは、大型のヤモリ(しっぽの先まで2~30㎝)の一種で、カンボジア、タイ、ベトナム辺りにはたくさん住んでいます。鳴き声が「トッケイ!トッケイ!トッケイ、、、、、」という(らしい)のですが、私からすれば「カッコー!カッコー、、、、、」としか聞こえず、こちらに来た頃は、てっきり夜行性のカッコー(鳥類)の一種が鳴いていると思っていました。

見た目は決して″美しい″とか″かわいい″とはいえないどころか、昆虫、爬虫類は苦手という人にはギャーッ!と逃げられること必至ですが、私はその鳴き声に魅せられているのです。夜行性なので、夜鳴くことが多いのですが、時には朝、日中にも鳴きます。最初にギギギッ!と合図をしてからトッケイ、トッケイ、トッケイと鳴くのですが、こちらでは、その声を7回聞くと幸運が訪れるといいます。身体の割にはかなり大きな声です。

″美しい声″とは言い難いのですが、とても″癒される″声だと私は思っています。5、6回から10回くらい鳴くことが多いのですが、もう鳴き出すと1回、2回と必ず数えてしまいます。数えているうちに、ウチにも幸運がやってくるのかなぁ、といったホンワカとした気分になれるのです。

街の中心部にはいないようですが、少し離れた、周辺にまだ田んぼが残っている、樹木の多い我が家にも、北隣にも東隣の庭にも住んでいます。ウチはどうやら天井裏をねぐらとしているようですが、マンゴーの枝まで出てきて、トッケー、トッケーと鳴きます。庭にはマンゴーは10本くらいありますが、必ず同じ木の上で鳴くのは不思議です。

トップ写真は、ウチの玄関灯の横に出てきたものですが、この辺りから瓦屋根の下に潜り込んでゆきますが、天井裏で鳴くのを聞いたことはありません。関心がある方は、ネットで検索していただくと、鳴き声が聞けますよ。

ということで最初に戻りますが、2棟目のプレイポーハウスの建築が始まりました。ほぼ同じものですが、土台はコンクリートではなく丸太です。

長野県諏訪の「御柱祭」を思い出してしまいました。

教室の半分を仕切って、物置にすることにしました。大雨が降った時はこの中で授業をすればいいし、生徒たちが増えてくれば、簡単に取り外すこともできます。この教室には、「カオンのにほんごきょうしつ」と看板を掲げたいと思っています。

そこで、予定変更の件ですが、当初は私自身がここに住んで、残りの一棟を民泊として貸し出すつもりでした。しかし、考えてみれば、お客さん一人だけで″満室″となってしまうため、さすがに″商売″にならないということに気づき、もう一棟も宿泊施設として貸し出し、私はなるべく近所に格安のアパートを借りるか、村人の家に間借りするということにしたのです。

この先、「プレイポーハウス」を運営してゆくためには当然資金が必要となります。子どもたちのパソコン教室を開設するためにも、様々な備品の購入、設置と、カンボジア人の先生の給料などなど、、、私はとにかく決定的にビジネスセンスが不足している人間なので、入れ物だけ作っても先は見えず、今になってあれこれ頭を悩ませているところです。

そして、これを書いている今、3月14日の段階で、第一期工事は完了しました。当初カオンが出してくれた予算は大きく違っていて、すべてが値上がり、工務店にまとめて依頼しているわけではないので、その都度その都度の支払いで、けっきょく資金が底をついてしまったのです。

第二期工事は、トイレとシャワールーム、キッチンの3棟なのですが、これらはコンクリートにタイルを使うものなので、こちらの方がお金がかかります。来月に帰国して″金策″に廻る予定です。

この行き当たりばったり感は、そもそも私の人生そのものなので、驚くにはあたらず、この先なんとか考えます。ご心配なきよう。

とにかく一雨降らないことには、地面がカチカチで、予定している植栽ができず、今は殺風景ですが、5月の後半になればぼちぼち雨期も始まります。それからは私自身の仕事が増え、楽しみも増えます。

鶏小屋を作って、犬も猫も飼います。そして雨期明けの11月には、すべての工事を完了させて、モリンガもマンゴーもライムもバナナも植え、畑も耕してから、お客さまをお迎えできるよう整えたいと思っています。




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