見出し画像

駐妻が働きはじめるとき、注意するべきこと(中編)

西オーストラリア州パースで、ライフ/ビジネスコーチをしているなつこです。海外駐在3カ国🇨🇳🇬🇧🇦🇺(🇨🇳は自分の駐在、🇬🇧🇦🇺は帯同)、通算9年目の経験を活かして、駐在帯同者の方に役立つ情報を発信しています。

私は、1回目のロンドン駐在帯同時は現地で再就職、今回のパースでは、日本にいる時から始めたフリーランスのコーチングの仕事を続けています。

その経験をふまえて、駐妻が働きはじめるときに気をつけた方がいいことをシェアします。

前編はこちら。


働き過ぎ問題

働く駐妻の働き過ぎ問題には、いくつかパターンがあります。

元専業主婦の働き過ぎ問題

専業主婦期間を経て働きはじめる場合、今までと同じ量の家事育児をこなしがら、仕事が純増して、働き過ぎてしまうことがよくあります。

人間が持つ時間は誰しも1日24時間です。もしも新しく仕事を始めるなら、その分、これまでやっていた何かを減らす必要があります。

家族の協力を得る、ママ友と協力する、外注する、そもそものタスクをやめる、など。これまでやっていたことをやめるのは勇気がいるし、外注の手配も面倒くさいです。でも、働きすぎて身体を壊したり、家族の関係性が悪くなっては、元も子もありません。

自分と家族にとって「これは譲れない」と思うこと以外は、思い切ってやめてみましょう。やめてみると、意外とどうってことないです。もし、やめてみて問題が生じたら、再開すればいいだけのことです。

共働き→駐妻の働き過ぎ問題

日本でやっていた仕事をそのまま、駐在後も続ける場合も注意が必要です。

日本時代と同じ量の家事育児や仕事をこなしがら、新生活立ち上げタスクが純増して、働き過ぎてしまうことがあります。

日本国内でも居住エリアが大きく変わるような引っ越しには、さまざまな追加タスクがあります。

ましてや国際引越となると、新生活立ち上げには大きなものから小さなものまで多くのタスクが発生します。また、子どもがいる場合、学校送迎・学校対応・教育サポートなど、日本以上に親の関与が求められることが多いです。

今までも仕事と家庭両立してきたからできるはず、と過信せずに、特に立ち上げ期は、これまでよりも家事の基準を下げたり、仕事の量を調整したりという準備をしておくと安心です。

参考までに、私がやめたことの例です。

  • 頻繁にスーパーに行く → 週1-2回

  • 毎日洗濯 → 2-3日に1回

  • 付き合いでいくお茶会 → 行きたいものに厳選

  • 掃除 → ルンバ、ブラーバ、家事代行を活用

  • 朝の子ども送り → 夫に頼む

  • ご飯をたく → 子どもに頼む

  • 毎日のお弁当 → 忙しい朝はランチオーダー※を活用

※ ランチオーダー:
オーストラリアは原則給食がありませんが、多くの場合、都度ランチを注文すると学校に届けてくれる仕組みがあります。学内の売店で作っていたり、学校指定の外部業者に注文します。オンライン注文で、当日朝まで受付なので便利。サンドイッチ、パスタ、ピザ、チャーハン、巻き寿司などメニューも豊富です。

時差問題

日本と時差がある地域から日本向けの仕事をする場合は、時差による働き過ぎに気をつけましょう。

日本時間に合わせた会議などのために、早起きしたり、夜遅くまで稼働することが多くなるでしょう。もし、日本時間に合わせて早く/遅く稼働するなら、その分始業/終業時間も調整して、生活時間帯を全体的に前倒し/後ろ倒しするなど、全体スケジュールを意識的にマネジメントする必要があります。

朝は日本の仕事に合わせて早起きし、夜は現地時間で生活している夫に合わせて(あるいは溜まっった家事を片付けるために)夜更かしという生活を続けると、確実に身体やメンタルを壊します。

余談ですが、私はこの本を読んで、1日7-8時間の睡眠確保は、健康で幸せな人生のための必須条件だと思うようになりました。それでも、ついつい夜更かししちゃう日もあるけれど、やたらイライラするとかネガティブな気持ちになるな、という時は、だいたい睡眠不足になっていることが多いので、生活スケジュールを整え直すようにしています。

オンラインで日本向けの仕事ばかりで、現地生活を楽しめない

この点は、その人の価値観によります。現地生活よりも仕事に集中して取り組む方が幸せだ、という人もいると思います。

だけどもしも、せっかく駐在帯同したのだから、現地生活も楽しみたいと思っている場合は、意図的に自分なりのバランスを作る必要があります。

日本でも共働きをしていると、なかなか自分の時間が取れず仕事(と家事育児)一色になりがちです。

けれども駐在帯同期間はいつか終わりが来るし、意外とあっという間です。

「余裕ができたら、あれやりたいな…あそこに行きたいな…」と思っているうちに、あっという間に帰国を迎えます。

仕事の時間や量にどれくらい融通が効くのか、どれくらい・どんなふうに現地生活を楽しみたいのか?によって、どんなバランスがいいのかは変わりますが、意図的に現地を楽しむ時間を作ることを強くオススメします。

バランスの取り方の例:
・平日は仕事と家事に集中し、週末の少なくとも1日は「現地を楽しむ日」にあてる
・子どもが学校から帰宅したら、家族時間として一緒に現地生活を楽しむ
・現地の祝休日に合わせて、有給を取って旅行をする
・日本の祝休日は、現地を楽しむ時間として活用する
・週3勤務にして、週2日は現地で学んだり趣味の活動をする
・思い切って、現地就職に挑戦する

意図的に時間を作るために大事なことは、「私 / 私たちがこの機会に、やってみたいことはなんだろう?」と、自分や家族に問いかけることです。

「忙しいから無理」と決めつけずに、「もし神さまが1日、完全に自由な時間をくれたとしたら何をやりたいだろう?」と、思いを巡らせてみてください。そして思い浮かんだことを、次の週末に実行してみてください。1日なら、神さまじゃなくても何とかできるはずです。1日が難しければ、3時間でもOKです。

一度やりたいことをやってみる充実感を感じたら、次からも意図的に時間を作るモチベーションがアップすると思います!

前後編で終えるつもりだったけど、あとちょっと書ききれなかったポイントがあるので、次回に続きます!

気に入ったら、いいね・シェアしていただけると、とても励みになります。

私はオーストラリアで子育てしつつ、オンラインでライフ/ビジネスコーチとして、個人向けでは、主に以下のような方のご相談にのっています。

・結婚・出産などライフステージが変化する中で、家庭を大事にしながら、仕事でも活躍し成果を出し続けたいと願っているワーキングマザー(あるいは予備軍)

・転勤・育児などライフイベントによるキャリアブランクを経て、キャリアを再構築したいと考えている方

自分のお悩みに対して、どんな風にコーチングが役に立つのか興味がある方は、こちらから無料相談をお申込みください!

そもそもコーチングって何?という方は、こちらの記事をどうぞ。

ヘッダー画像: UnsplashGreg Rosenkeが撮影した写真

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集