遺書No.859 油断大敵。

※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの5年間毎日記録していた「遺書」の1ページを抜粋して転載したものです。

----------------------------------------
2006.11.16
----------------------------------------

渡る世間は虫ばかり。

いえ、ただ何となく頭に浮かんだだけです。
語呂も悪くなかったので。
こんなんばかりでどうもすいません。




こんばんわ、みーくんです。




だいぶ昼夜の気温差が激しくなってきましたね。
この時期を象徴する虫といえば何でしょうか。

夏の終わり、そして秋。

ここまでは何となく幾つかの虫が浮かびますが…。
冬になると『虫』も随分減るような気がします。

が、しかし。


一瞬の隙が命取りだった。


チクショウ…やられた…


僕がルンルン気分で風呂場に向かっていた時。
そいつは物陰でひっそりと息を潜めていたらしい。

風呂からあがりシャンプーの香りを放ちながら、
ほんわかと体を拭いていた全くの無防備な状態。


ノーシールド!ノーバリア!


僕にはもう心の壁、
もはや『ATフィールド』しか残されていない!

そんな状態でトランクスをはいている僕に、
そいつは襲い掛かってきたんだ。


黒い物体。



最初見た時はゴ●ブリかとも思ったけど、
どうやら違うらしい。

どっちかというとバッタ。
ジャンピングタイプだ。

フライングタイプやスピーディタイプでは、
決してない。

ジャンプを繰り返しながら向かって来る「敵」。

『くっ!何かないか!?』
そう思った僕の姿はトランクス一枚。

僕は防衛本能のままに、
トランクスをとっさに脱ぐ。

そしてその脱いだトランクスを床に置く。
そう、トラップである。

言うならば落とし穴の逆。

トランクスに足を踏み入れた瞬間に、
風呂敷を包むようにして持ち上げるのである。

ハハハ、自分の才能が怖い。
諸葛亮孔明も真っ青に違いない。

そんな事を思っているうちに、
「敵」はトラップの中心まで導かれる。



「ハアッ!」


バッ!
かけ声とともに、トランクスが閉じられる。
その様子はまさに、
ラフレシアの開花を逆再生したかのごとく。


そしてダッシュでベランダへ(全裸)

ベランダの窓を開け、
トランクスの花を開花させる。


しなやかに甘美に華を咲かせる、
トランクスの花びら…


開き終わって数秒すると、
何かが暗闇の中へ飛んで消えて行った…。

暗闇であまりハッキリは見えなかったが、
敵は去っていったらしい。

すぐさま窓を閉め、

僕はしばらくベランダで勝利に酔っていた…(全裸)



そしてその直後、
見ることになるんだ。

てゆか、視界に飛び込んできたんだ。

ベランダの先にある向かいのアパートの廊下で、
コチラを見て固まってる若いねーちゃんを…


----------------------------------------
2022.12.4
毎日遺書を書き始めた当時859日目の投稿内容。
気をつけようね。


過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。