遺書No.804 振り込む詐欺。
※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの５年間毎日記録していた「遺書」の１ページを抜粋して転載したものです。
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2006.9.23
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振り込めの被害額、東京は大阪の10倍らしい。
なぜ大阪で少ない？
被害格差の理由としては、
主に大阪人と東京在住の人間の気質の差、
それと大阪に比べて東京の場合は近隣住民を含めた人間関係の希薄さが原因かね。
こんばんわ、みーくんです。
振り込め詐欺と言えば、
姉ちゃんに子供生まれたってんで、
ウチに親戚が集まり、
お祝いパーチーをした時の話。
電話をうけた母が真っ青になって俺を呼ぶ。
なんでも親父が会社にいく途中に車で女性をはねたとかなんとか。
･･･って待て待て。
親父は今たしかにちょっと小用で出かけてるが、 徒 歩 だ 。
車もすぐそこにあるし。
…って訳で、詐欺決定。
それにしても、
めでたい席になんて空気の読めない詐欺野郎だ、許せん！
さっさと切ろうかと思ったが、
親戚一同の重い注目集まっちゃた今、
俺が立たねばなるまい。
みなさんに人差し指を口にあてて、
「静かに」の合図を送り、
通話をスピーカーモードにして、
ー 開戦 ー
俺「もしもし、息子のタカシですが」
※もちろん偽名
サギ「えっ！」
俺「母さん動転しちゃって話せそうにないんで、俺が聞きます」
サギ「あ・・・はい、わかりました」
俺「親父が人轢いちゃったそうで」
サギ「ええ、それでですね…
（略 お決まりの早口文句、示談金は120万）」
俺「120万ですか・・・親父に代われますか？」
サギ「･･･わかりました」
ｷﾀｷﾀｷﾀ━―━―(ﾟ∀ﾟ)━―━―!!
偽チチ「・・・・タカシか？」
※しつこいようだが偽名ｗ
俺「ああ」
偽チチ「・・・・・すまん、その、」
俺「何やってんだよ無免のくせに！」
偽チチ「・・ッ！」
俺「飲酒で捕まって免許取り消されただろ！
いつ免許とったんだよ！」
偽チチ「・・・・免許なしで・・・乗っちゃった・・・・」
俺「バカかよっ！てかお前バカだろ!?このバカっ！」
偽チチ「・・・すまん」
俺「大体、車でどこ行くつもりだったんだよ！」
偽チチ「・・・会社だけど・・・・・」
俺「歩いて５分の会社に!?なんで車!?
頭おかしんじゃねーの！？」
偽チチ「・・・・・ッ！！」
･･･やばい、ギャラリーが噴出しそうだ。
ちょっと笑うのは待ってくれ、
今笑い声が入るのはまずい。
ここからが面白いのに！
ってかえらく長く偽者と話させてくれるな。
普通は確認させたら、
さっさと代わるもんじゃないだろうか？
よく知らんが。
偽チチ「・・・今日は・・・のっちゃった・・・・・」
お、まだくいついてきたｗ
俺「・・・それで、妊婦さんはねたって？」
偽チチ「・・・・ああ」
俺「何やったのかわかってんのかよ！
女に怪我させてお腹の子供の将来奪ったかもしれんのに！」
偽チチ「・・・・ああ・・・」
俺「バカか！死ねよお前！てか今すぐ電話切って死ね！」
偽チチ「・・・・・・・・・・・」
俺「ところで…思わず妊婦と決め付けてたけど、マジで妊婦なの？」
偽チチ「・・・・・ッッ！！！」
ここでギャラリーがひとり吹く。
あわてて受話器を塞いでから黙らせる。
「もしもし」
あ、選手交代。
俺「･･･本当にすみません、うちのバカ親父が･･･」
サギ「いえ、それでですね、これからの（略）」
やはりお約束の手続き説明。
はねた女性は妊婦だったという事に決めたらしく（笑）、
流産の可能性もあるとかそんな話も追加されていた。
俺「わかりました、すぐにご指定の口座に振り込みます」
サギ「はい、よろしくお願いします」
俺「しかし流産の可能性もあるのに示談で済ましてくれるってマジすか？」
サギ「・・・・・・ッッッ！！！！！」
俺「そんなんじゃ償えないっすよ！死んで詫び入れさせるくらいの、本気の誠意を見せないと！とりあえず今から、組の連中と一緒に行きますんで捕まえといて下さい！」
ギャラリー全員大爆笑。
十数秒後、
明らかに動揺した声で何か相談してるようだ。
その直後、からかわれたと悟ったのか、
詐欺野郎の方から電話を切られた。
ちなみに、
いつの間にか親父（本物）も帰ってきてて、
後ろでいっしょに笑ってた。
もう少し遊びたかった(´・ω・｀)
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2022.10.25
毎日遺書を書き始めた当時804日目の投稿内容。
悪は滅びよ。そして、楽しんだもん勝ちよね。
過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。