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鑑賞記録:映画『やがて海へと届く』


ずっと見たかった映画を見てきました。
私は中川龍太郎監督の作品がとても好きで、浜辺美波さんも大好きで、好きと好きがかけ合わさったらどうなっちゃうの!というようなテンションでいました。


予告は見ていたけど、映画では私の想像よりもずっと悲しい現実が描かれていました。
悲しい……という言葉より苦しいや寂しいなのでしょうか。それとも、辛いなのかな。

そして東北の素敵な海は輝いていました。海自体は、すごく綺麗だった。


私はあの地震の日、千葉にいて、友達と下校している最中だった。友達の1人が、なんか揺れてない?と。気のせいだと言いながら、ふと近くの標識を見ると、ぐらんぐらんと揺れていた。
驚いて足は竦んだ。これはまずい、と咄嗟に思った気がします。
揺れが収まると、固まっていた身体を何とか動かして、家へと向かいました。

幸い、母が家にいて、道の方に出てきていた。その道中で見かけた大人たちの顔や声、緊迫感のような空気を纏っているのに気が付いて、やっぱりこれは危機なんだと再確認しました。

少しずつ全国的な状況が入ってきて、津波が起きたこと、甚大な被害が出ていることがわかってきました。ニュースで幾度となく繰り返された津波の映像は、見る度にこわかった。


地震だけに限ったことではないけれど、大切な人に会えなくなってしまうことはすごく辛い。想像しただけで辛いのに、世の中を見渡せば、失った人を心に留めて生活している人がたくさんいます。
私はまだ、受け入れられる死や別ればかりで、本質的にその人たちの感情を100パーセント理解することは、まだできないのかもしれない。


人はいつか死んでしまう。けれど、それに囚われて生きるのではなくて、生きている今の時間を噛み締めて過ごしていきたいと、この映画を見て思いました。
近いうちにもう一度見ることにします。

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