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ということで東京の難読地名

先日マー君さんが京都の難読地名を紹介する記事をアップしていました。

実はこの記事は千世さんの書かれた「大阪の難読地名」の記事に由来したものだったことを知りまして。

記事の最後に千世さんからのメッセージが。

◆皆さんにお願いです◆
お住まいの地域やその周辺に、難読、変読、珍読など、ちょっと変わった地名はありますか?
もし、ございましたら「コメント欄」or「投稿記事」でぜひ教えてください

記事より引用

乗るしかない、このビッグウェーブに!
ということで、すでに他にも書いてる方がいらっしゃるかもしれませんが、東京23区内の難読地名をご紹介します。




愛宕

【読み】あたご
【由来】愛宕神社から。
「愛宕」は古事記によればイザナギとイザナミの間に生まれた火の神・カグツチのこと。
生まれた時に母親のイザナミを焼死させてしまい「仇子(あたご)」と呼ばれ、これが転じたものとされる。

港区にある愛宕は再開発により愛宕グリーンヒルズや虎ノ門ヒルズなどのビル群が立ち並ぶ場所。
東京はやたらと「◯◯ヒルズ」を建てがちである。
しかし町域の殆どを占めるのが愛宕山。
標高25.7m、23区内最高峰の山として認定されている。


改代町

【読み】かいたいちょう
【由来】代替された土地から。
慶長時代に行われた江戸城整備の際、千代田区雉子橋きじばし付近の住民に退去命令が出された。
代わりに白鳥沼はくちょうぬま付近に代替地を与えられて住み始めたのが始まり。
元は「替代町」。

新宿区にある改代町はノスタルジックな雰囲気だが、神楽坂に近いので結構便利な土地。
芥川龍之介「鼠小僧次郎吉」に登場する町でもある。


【読み】きぬた
【由来】衣板(きぬいた)から。
奈良時代の頃、この地では朝廷に納める布を作っていた。
叩いて柔らかくしたりツヤを出すための「衣板(きぬいた)」という道具の名が転じたもの。

世田谷区にある砧は通称・砧スタジオと呼ばれる「東京メディアシティ」がある場所。
約40万㎡もある「砧公園」には野球場やサッカー場、サイクリングコースや美術館まであり、近隣住民の憩いの場となっている。


鹿骨

【読み】ししぼね
【由来】鹿の骨を埋めたことから。
奈良時代、藤原氏によって奈良に春日大社が建立されることになった。
その際に常陸(茨城県)の鹿島神宮から多くの神鹿しんろくを引き連れたが、途中で鹿が死んだ為この地に葬ったのが由来。

江戸川区にある鹿骨は、23区内では珍しく町域内に鉄道が走っていない鉄道空白地帯
このためバスが主な交通手段となっている。


石神井町

【読み】しゃくじいまち
【由来】石剣が発掘されたことから。
その昔(時代不明)村人が井戸を掘っていると石剣が出土した。
これを「石神の井(いど)」として祀ったことから「石神井」と呼ばれるように。
なおこの石剣は石神井神社にご神体として現在も祀られている。

練馬区にある石神井町は大きな公園があったり商業施設が充実しているのでファミリー層が多い。
石神井公園はMr.Childrenの桜井和寿がここをジョギングしていた時に「Tomorrow never knows」が生まれたという逸話があり、ミスチルファンの聖地となっている。


松濤

【読み】しょうとう
【由来】「松濤茶」から。
紀州徳川家の下屋敷(大名の別邸)があった地で、明治初期に払い下げを受けた鍋島家(佐賀藩の藩主)が武士の再就職先として茶園を作った。
茶の湯の釜が沸く音を、松風と潮騒に例えて「松濤茶」と名付けられる。

渋谷区にある松濤は東京随一の高級住宅街。
「第一種低層住居専用地域」や「200㎡以上ルール」が適用されている。
元総理大臣の麻生太郎氏が住んでいることでも有名。


雑司ヶ谷

【読み】ぞうしがや
【由来】徳川吉宗が名付け親。
南北朝時代、朝廷で雑式ざつしき(最下級の役人)をしていた人々がこの地に流れ着いた。
その後8代将軍吉宗の鷹狩場となり、彼が「雑司が谷って名前にしよ」と名付けて正式名称に。

豊島区にある雑司が谷は下町風情のあるレトロな街で、都電も利用できる。
鬼子母神のメッカであり、水天宮と並んで妊婦さんに人気の参拝エリア。
京極夏彦「姑獲鳥の夏」の舞台にもなった。


弦巻

【読み】つるまき
【由来】武士達が降伏したことから。
諸説が多すぎる土地なのでひとつだけご紹介。
この地で戦に敗れた武士が降伏し、弓の弦を巻いて恭順の意を表した、という説がある。
ヤマトタケルや源義家もこの地で弦を巻いた、とも。

世田谷区にある弦巻はサザエさんでお馴染みの桜新町にも近い場所。
治安も良くファミリー層に人気のエリア。


日本橋蛎殻町

【読み】にほんばしかきがらちょう
【由来】牡蠣の殻が堆積していたことから。
その昔は漁師の小網の干し場であり、牡蠣の殻の堆積した海浜であったとされているが、詳しい由来は謎。

中央区にある日本橋蛎殻町は、かつて東京穀物商品取引所があった歴史ある町。
「桃屋」や「今半」などの老舗も本社(本部)を構える。
2023年12月現在、食べログのクチコミ評価ランキング全国1位の「すぎた」という凄いお鮨屋さんがあるが、もちろん予約は取れない。


碑文谷

【読み】ひもんや
【由来】碑文が刻まれた石から。
こちらも諸説ありすぎるが、碑文谷八幡宮内稲荷社に保存されている梵字を刻んだ「碑文石」のある谷(里)が起源という説が有力。

目黒区にある碑文谷は、23区内最古の木造建築の釈迦堂を持つ「円融寺」や、ロマネスク様式の大聖堂がある「サレジオ教会」など、歴史的建造物のある町。
「碑文谷公園」ではポニーの乗馬体験も出来る。
ただし中学生以下限定なのでご注意を。




いかがでしたでしょうか。
大阪の「放出(はなてん)」や京都の「東一口(ひがしいもあらい)」に匹敵するようなインパクトの地名が無く、ちょっと申し訳ないですが…。

千世さん、現場からは以上です!


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