瘴気

※とても暗いです。

朝から食欲がない。
「体調が悪い」と夫に断りを入れてベッドルームに戻った。

外は暖かな気候だというのに、身体が寒さを感じて布団の中に潜り込む。
心の奥底から悲しみがじわじわと広がって涙が溢れてきた。

心が弱っているのが分かる。
通常時には富士山ぐらい高い自己肯定感が、今は水深3,000mまで落ちている。
底はまだ見えない。
昏い海の中をゆっくり落ち続けている。

毒気のある物言いを人にされて、普段なら笑って返せるのにひどく傷付いてしまった。
失恋の惨状を嘲笑って馬鹿にしている人が世の中にはたくさんいるのだ、という現実に今は立ち向かえない。

ごめんね。
ファイティングポーズが取れなくて。
あなたのせいじゃない。

またnoteが読めなくなった。
こんな精神状態でスキを押したところできっと喜んでもらえない。
ごめんなさい。

勢い込んでマッチングアプリを再開したのに、結局ほとんど開いていなかった。
まだ早すぎたのかもしれない。

夕方になってもお腹が空かない。
私の身体はセルフネグレクトを始めたようだ。

もう生きていたくないんだね。
辛くて悲しくて死にたいんだよね。
でもごめんね、それはできないの。
どんなに辛くて悲しくても生きていかないといけないの。
もう少ししたらきっと元気になるから、どうか耐えてね。

夫が様子を見に来た。
私の腫れ上がった瞼を見て、自分のせいで心労をかけているのではないかと勘違いさせてしまった。

違うの。
あなたのせいじゃない。
大丈夫。

きっと今の私は瘴気を放っている。
私のせいで周りの人まで不幸にしてしまうのだ。

やっぱり死んだほうがいいんじゃないだろうか。
いいや、それはダメだ。

心の中で生と死が争い始める。

身体のどこにも力が入らない。
泣きすぎて頭が重い。
死にたくないのに死にたい。

何か食べたほうがいい、と夫が食事を買ってきてくれた。
無理矢理口に入れたけれど、ほとんど食べられない。

残してしまった食事を夫が捨てているのを見て、本当に申し訳なくてまた涙が出てきた。


世の中には自分の意志と反して死んでしまう人がたくさんいる。
親に殺されたり子供に殺されたり老人に殺されたり病気に殺されたり地球に殺されたりする人がいっぱいいるのだ。

生きたくても生きられなかった人のことを思うと、やはりここで投げ出すことはできない。
死んだら駄目だ。


まだ底は見えない。


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