全日本フィギュアスケート選手権 2020 を振り返る ① ~羽生結弦・宇野昌磨・鍵山優真~

“特別な全日本”終わりましたね。

ほんと色々考えたなぁ。

少しずつ書いていきたいことばかりですが、まずは男子の感動が冷めやらぬうちに一気に書いたテキストを……。


【優勝 羽生結弦】

羽生結弦の神演技
これはもう語りません
もうそのまま
本当の意味での競技会は、二位と三位の争いまでだったですね。

【宇野昌磨くんと鍵山優真くんの熾烈な二位争い】

宇野昌磨くんと鍵山優真くんの二位と三位の入れ替わりの瞬間。
これは一言で言うと、もう宇野昌磨選の圧巻演技の結果。
いやーあれはすごかったー。
宇野くんの昨年のショートも凄かったですが、それに匹敵しますね。
一緒に見ていた息子(スケート知らん人間)ですら、知らず知らず引き込まれ、4つ目のジャンプが決まった瞬間、
『凄いね』
と、心から感激してました。
そして終わるまでずーっと食い入るように見てました。
これはよっぽど鍵山くんがすごい演技をしなければ宇野くんの逆転が起こるのでは…という予感。
歓声は無いけど、宇野くんの笑顔はもう経験値からくる自信に満ち溢れているように見えました。
ああ宇野くんは本当に楽しかったんだな。試合したかったんだな。
これだけこの大舞台を楽しめる。
それだけでもう半分勝ったも同然。

しかし、この天下の宇野昌磨の演技を前にしても、ひょっとして鍵山優真くんならそれを上回る演技をするのでは…と思ってしまうのも、鍵山優真の凄いところでした。
今年シニアに上がったばかりなのに、宇野昌磨と互角の勝負をしようとしている。
それだけで心臓はどんどん早鐘のように鼓動がヒートアップしていきます。

フィギュアスケート観戦の醍醐味ここに際まれり。

そして鍵山優真くんの『アバター』
オンラインの振り付けで、実質二ヶ月でここまで仕上げた。
それで、宇野昌磨くんの昨年のプログラムに挑んだ。
そして堂々と渡り合った。
髪の毛一本の差の違いで使い分けられるほどのエッジの流れ。
彼の一番の武器で立ち向かった。
他のライバルがどんどんプレッシャーに負けて自滅していく中でも。
鍵山優真は負けなかった。
きっとお父さんの血が流れていたからでしょう。
お父さんから受け継いだDNAに刻まれた記憶が、怖がるな、この舞台は前も経験しただろう、と語りかけていたから。
その声が彼を励まし続けていたから。

もしも鍵山優真くんが2、3年スケートの経験値が高かったら、もっと表現力がついていたら、きっと宇野くんを上回ることは可能だったと思います。
今回、点数をつけるなら間違いなく宇野くんが上でした。
でも、勝負として見るなら、鍵山優真の勝利だったと思います。

と、思いたい。

スケートって、絶対に『曲と一体になって醸し出す雰囲気』ってあるんですよね。
それは後半になるにつれて高まっていくもので。
それがドンピシャにはまったときって、間違いなく、心から感動するプログラム となる。
それはやはり宇野昌磨でした。
でも何度でも言いますが、鍵山優真くんは今年シニアに上がったばかりなんですよ。
ほんとだったらまだジュニアのままでもいいんです。
そこを考えないわけにはいかない。
これからの彼の可能性の何と計り知れないことか。

演技後、鍵山正和さんは優しく笑いながら手すりを叩いてました。
よくやった。
そんな感じに見えました。
『表彰台の一番上を狙っていく』
逃げずに言い切った息子を誇りに思っていたことでしょう。
私も感動した。
今年の全日本フィギュア、最高のマッチだった。









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