カナダの魅力②考え方の「多様性」

今回は、カナダの魅力第2弾(主観的かもしれないが)、「多様性社会」について書いていきたいと思う。

「多様性」

皆さんはこの言葉を聞いて、どんなイメージを持つだろうか?
人種?
肌の色?
宗教?
民族??

私個人が育った環境は、外国人の先生以外は日本人が多かった。外国人と個人的に話す機会は、自分で作り出さなければほぼ皆無だった。

私が渡航先としてカナダを選んだのは、「カナダは多様性を重視している」という理由も一つとしてあった。
ちょうど渡航する前に起きた事件。サウジアラビアの女性がタイの空港で拘束され、家族に虐待を受けている、国に帰りたくないと叫んだときに助け船を出したのもカナダだった。

いろんな民族がいて、色んな宗教が存在する。そして移民の受け入れにも積極的。そんなイメージ。
私は、「多様性」の実態とその意味を、自分の目で確かめたかった。

そしてカナダに到着。
街によってばらつきはあるが、ダウンタウンを歩いて感じるのは様々なバックグラウンドを持つ人の存在だ。
イスラム教のスカーフ・ヒジャブを被っている女性や、ユダヤ教の黒い帽子・キッパーを被っている人、民族衣装を来た人の姿も珍しくない。
確かに様々な国籍と宗教が存在していることは、すぐに見てとれた。

ただ驚いたのは、その多様性は表面に見えることだけではなかったということ。

例えばLGBTQ2+に対する考え方。
カナダには、レズビアンやゲイ、トランスジェンダーの人もたくさんいる。(日本にもたくさんいるのかもしれないが、あまり聞かない)
そういったコミュニティの人々の存在を啓蒙するイベント「Pride Parade」も大々的に行われている。6月はPride Monthといって、月間でLGBTQ2の人々に向けたイベントが各地で催され、街全体がレインボーに染まる。
パレードでも、カラフルな衣装に身を包んだ思い思いの格好をした人々がたくさんいた。

そうやって個々を表現することができるのも、周りの受け入れ体制が少なからず成り立っているからではないか。

カナダには、日本のいわゆる同質圧力というものが存在しない気がする。それぞれがそれぞれの意見を持っていて当たり前。「みんながそう言っているから」ではなく、「あなたはどう思うの?」と自分の意見を問われることが多い。

好きなものに対しても寛容だ。これは個人的な話だが、「パンクロックが好き」とか、「阪神タイガースが好き」とか(好きな人ごめんなさい、私は好きです)、それが世間一般と違っていたとすると、
日本では「なんで(そんなものが)好きなの?」と懐疑的に聞かれるか反応がないことが多いが、
カナダでは単純に「なんで好きなの?」と純粋な興味で聞いてくれる。
人によって考え方が違って、それぞれ好きなものがある、というのが大前提になっている。

大麻に関しても嗜好用の大麻が合法化され肯定する人もいるし、幼少期からピアスを開ける人もいるし、社会が前進しているような、そんな印象を受けた。

考え方の違いで衝突は生まない。言いたいことを言い合っても、その場で終わる。この人はこう考える人だから、ではなく、それに関してはそう考えるんだね、程度に受け止める。

色んな人がいて、その人の数だけ個性がある。様々な考え方や生き方がある。
そういった人との違いを受け入れる寛容さを、カナダは持っていると感じている。

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