夏目べるぬ

物語と絵を描いています。猫、洋楽、ゲーム好き。NOVEL DAYSとpixiv 等で作…

夏目べるぬ

物語と絵を描いています。猫、洋楽、ゲーム好き。NOVEL DAYSとpixiv 等で作品公開中。 夏べるの創作工房 https://xfolio.jp/portfolio/natsu_beru

マガジン

  • 魔源郷

    銀髪の青年フィンは、呪いの剣を背中に背負って旅をしていた。 魔物を浄化する「使命」のために。 世界にはびこる魔物は一体何故生じたのか? 「旧世界」の記憶を持つフィンは、同じく旧世界から生き続けているバンパイアたちと出会う…。 魔物とは何なのか。そして浄化とは。 使命を負った不死身の青年フィンの物語が始まる。

  • グラナージ~機械仕掛けのメモリー~

    機械生命体「グラナージ」たちが住む世界。 しかしそこでは、グラナージたちが行方不明になる事件が起きていた。 そこへ、「レイ」に導かれて、現世から4人の高校生がやって来た。 主人公ハルカたちは、そこでRPG生活を始めることに。 そしてやがて、不思議な冒険に巻き込まれていくのだった。 異世界RPGファンタジー。

  • 夏べるのお絵かき帳

    私が描いたイラストのまとめです 今後は、他SNS、個人サイトで公開します。

  • 夏べる屋

    BOOTHで私のお店「夏べる屋」を開きました! 初めてのネットショップです☆ 商品の紹介などさせて頂きます

  • 赤鬼伝・第1章<試し読み>

    人と魔物の血をひき、「赤鬼」と呼ばれた少年エンマの成長と冒険の物語。 和風ファンタジー。少年漫画テイスト。 第1章の試し読みです。 続きは最後に貼り付けている外部リンクから見れます(無料)。

最近の記事

魔源郷 第30話「フィズ」

 人気のない、ひっそりとした湖畔のほとりに小さな家を建てて、そこで、ブランデーとローズは暮らし始めた。  二人は、ローズの両親に何も告げずに、家を飛び出してきたのだった。  間もなく、子供が出来た。  生まれたのは、黒髪と黒い瞳を持った子供だった。  明らかに、ムーの血をひいていることが分かる。  二人は、子供のことを誰にも話さず、隠して育てることにした。  二人の良い所を継いだ、綺麗な女の子だった。  名前を、フィズと名付けた。 「フィズは、僕が守ってみせるよ。」 「あたし

    • グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#23

      第23話「アーリマン」文字数 1,467文字 「君…ハルカと言ったね。」  メルは、ハルカをじっと見て言った。  ハルカはまっすぐにメルを見て、頷いた。 「君のような人間ばかりなら、すぐにでも世界は甦るのに…。いや、それではいけないんだ。世界は、プラスもマイナスも受け入れる。マイナスを失くしてはいけないんだ…。」  メルは、独り言のように呟いた。 「プラスがあるからマイナスもある。どちらも必要なものです。今、アル・マナもメル・マナも、マイナスマナに覆われようとしています。ア

      • グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#22

        第22話「再会」文字数 1,585文字  一方、メルは、猫耳族のミラと共に、森を過ぎて、洞窟の中を進んでいた。  悪魔のキルもその後を付けていた。  メルの姿は、顔以外もうほとんど毛むくじゃらの魔物だった。 「魔物化をどうすれば止められるのでしょう…。」  ミラが聞いた。 「いや、もうそんなことはどうでもいい。」 「えっ?」  ミラは、驚いたようにメルを見た。 「もう分かっているんだ。僕は…うっ!」  メルは苦しみ出した。  ミラが、いつものようにメルに口づけしようとすると

        • 最近の活動について

           Xは無事にアカウント削除作業が終わりました。  規約の乱暴な改悪は個人的には嫌なので削除しました。  様々な考えがあるかと思いますが、自分が一番納得することが重要だと思います。  それにしても、創作に携わっている方はプロアマ関係なく、AI問題や著作権問題には関心を持った方がいいと、今回のことで痛感しました。  いかに、自分が今までそういったことに無関心で知識がなかったかと気付かされました。  自分の作品が盗まれることも危険ですが、自分が他人のものを盗んだことになってはまずい

        魔源郷 第30話「フィズ」

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        • 魔源郷
          30本
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          16本
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        • 赤鬼伝・第1章<試し読み>
          1本

        記事

          今後の活動について

          Xを続ける方向で検討していましたが、様々な情報を読み、やはり、Xのアカウントは削除することに決めました。 現在、データのアーカイブを申請中です。これが完了次第、アカウントは削除します。 また、pixivへのイラスト投稿も、休止することにしました。物語はどうするか未定…。 アメブロもどうするか悩んでいます。 BlueskyとXfolioで事足りるような気がするからです。 色々な所に登録をしてきましたが、ちょっと多すぎるような気がしていました。なので、既にインスタとスレッズは更新

          今後の活動について

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#21

          第21話「アル出陣」文字数 2,447文字  勇ましき女神、アル。  赤い鎧をまとった姿は、美しく気高い。  長い髪を風になびかせて、今、グラナージ・アヌムの外に出た。 「ふう…。」  アルは、深呼吸した。 「やはりずーっと図書館にこもっていては体に悪い。外の空気も吸わないとな。」 「アル様!鍵を!」  歩き出そうとしたアルに、テントウが慌てて言った。 「あ!そうだったな。」  アルは舌を出した。  そして、グラナージ・アヌムのドアに鍵を掛けた。  その不思議な六角形の鍵は

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#21

          今後の更新について

          Xの規約変更をきっかけに、これからのSNSでの投稿について考えました。 試行錯誤の結果、Xは物語やイラストの更新情報をおもに投稿することとし、今後イラストは、Xfolio、Bluesky、pixivに絞って投稿することにしました。 物語は、今までと変わらず投稿します。 2024年10月20日記載

          今後の更新について

          第29話「誓い」

           フィンは、来たばかりの神殿をうろうろしていた。  神官たちに連れて来られ、小さな個室を与えられ、衣服を着替えた。その後は、特に何の指示もなく、退屈だったので、神殿の中を見て回ることにしたのだが、広い神殿の中で、早速迷ってしまった。 「あら、あなたが神官になった子?」  フィンに声を掛けてきたのは、フィンよりも少しばかり年上の少女だった。 「うん…。」  とまどいがちに、フィンは答えた。 「私はソランジュ。私も今日から神官になったの。あなたは…?」 「僕はフィン。12歳。」

          第29話「誓い」

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#20

          第20話「時間の六角形」文字数 1,168文字  アルとメル。  金のように、きらきらした音が鳴り響いていた。  ひとつの神が、ふたりになった。  ふたりは生まれた瞬間から夫婦だった。  世界をともに創り、自分たちがいるところをメル・マナ、もう一つのところをアル・マナと名付けた。  最初は何もなかったが、次第に色々な物が増えていった。 「僕は何でも覚えているんだ。君とふたりになったことも、その前のこともね。」  メルは言った。 「そうかー。私はあんまり覚えてないんだ。メル

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#20

          第28話「秘密の絆」

          「えーっと、あんた、ブランデーだっけ?」  目の前の少女は、好奇心に満ちた目でブランデーを覗き込んでいた。 「どっから来たの?」  その質問を、何度も繰り返してくる。  ブランデーは、医者に診てもらった後、栄養失調とのことで、しばらく病院で休養することになったのだった。 「…覚えてないんだ。」  ブランデーは少女の目から顔をそらして言った。 「ふーん…。記憶がないんだ…。でも、自分の名前は覚えてたんだよね。それじゃすぐ思い出せるかも。あたし、気になるんだー。だって、なんか物語

          第28話「秘密の絆」

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#19

          第19話「鍵作りのノーム」文字数 1,750文字 「ここには魔物はいないんでしょうねー?」  ナツキはアカリの明かりを頼りにして、周りを用心深く見回していた。 「多分いない。一応、ノームの縄張りだからな。」  テントウが言った。 「ノームは魔物じゃないの?」 「闇の眷属だ。魔物まではいかない。なんというか…敵でも味方でもない奴らって感じだな。」 「ふうん。そういうグレーな存在もいるんだ。」 「どこにでもいるだろう。アル・マナにも。」 「そうねー。あたしも、シャインを使えない

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#19

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#18

          第18話「三匹の機械虫」文字数 1,360文字  ノームとは、メル・マナの地下に住むこびとのことだ。  いや、こびとには謎が多い。アル・マナの地下にもいるかもしれない。  いずれにしても、こびとは手先が器用で、何でも作ることが出来た。  グラナージ・アヌム(メル・マナの図書館)の鍵は、アルとメルが作った。しかし、メルがいない状態では、アル一人では作れないのだ。  そこで、アルはノームに頼むことにした。それも、「鍵作りのノーム」に。鍵作りの専門家のノームのことだ。  テントウ

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#18

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#17

          第17話「鍵」文字数 1,434文字 「…今まで気にしたことがなかったんですが…。魔物を倒して灰にするって…残酷なことですね。現世でそういうゲームをしていて慣れてたけど、実際にやってみると…なんか…。」 「ハルカは優しいのだな。」  アルは微笑んだ。 「だが、そのことはそこまで真剣に考えなくともよいぞ。魔物の多くはフレンドリーで敵意もない、可愛い奴らだが、中には、マイナスマナの影響で、悪い魔物になってしまったものもいる。そういう魔物にも生きる権利はあるが、やはり悪さをする魔

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#17

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#16

          第16話「真相」文字数 1,435文字  アルの図書館に着いた。  テントウは、トウマに動いている機械心臓を持たせて、アルの部屋へ急いだ。ハルカたちもついていった。  そして、テントウはアルに事の次第を告げ、動いている機械心臓を渡した。 「そうか、やはり…。これは、グラナージの機械心臓。それが魔物の体の中にあったということは、つまり…。」  アルは、金属の容器のようなものに、機械心臓を入れた。 「アル様も同じ考えでしょうか。グラナージが行方不明になったのは、グラナージの魔物

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#16

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#15

          第15話「シャイン」文字数 1,313文字  トウマが、銅の剣で魔物を殴りつけるようにした。  続いて、いつもの作戦で、ナツキが囮になって逃げ回り、アカリが火を吐いて、魔物を火達磨にした。黒い毛にはすぐに炎が燃え移ったが、魔物は燃えながらこちらへ突進してきた。 「ナツキ!」  ハルカがナツキをかばって前に出た。  魔物の体から、ハルカに炎が燃え移った。 「きゃあああ!」 「ハルカ!!」 「キュア!」  アキトが呪文を唱えた。しかし、炎は消えない。 「この場合は、キュアは効か

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#15

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#14

          第14話「魔物との戦い」文字数 1,696文字 「せっかく翼があるんだし、手分けして探してみたら?」  ハルカが言った。 「それはだめだ。メル・マナは広い。迷子になる確率が高い。それに、魔物に襲われるリスクもある。皆で行動した方が安全だ。」  テントウが言った。 「そうかー。それもそうね。」 「時間はかかっても、安全に捜索する方がむしろ早く見つかるかもしれない。俺たちが迷子になってても仕方ないからな。」  辺りを注意深く見回しながら、テントウと四人は森の中を進んだ。  そう

          グラナージ~機械仕掛けのメモリー~#14