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【難聴×山登り②】山での会話

Instagramで2023年4月に投稿した記事です。




  山での会話
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人と話すとき、無意識に、相手の口の動きをよく見ています。
声で話すときにも、手話で話すときも。
口の動きだけでなく、表情や身振りや抑揚や目線もヒントにしているから、
まさに全身で会話してるといってもいいかもしれません。


しかーし山道には
大きな岩や、太っちょい木の根がそこかしこにあり、よそ見しようなら足首がぐにゃり。
片方切れ落ちている狭い道なんかもある。
そんなところで、相手と並んで目と目を合わせ会話しながら歩こうとは、
思えません。笑

だから友人何人かで山登りに行ったとき、
少し距離が離れても、後ろ向きでも
声で会話しながら歩ける皆の会話に
入れなかったこともありました。


手話で話す友人とも、山登り中の会話はやっぱり難しかったですが
楽しかった思い出があります。
夜の早い山小屋では、消灯時間が過ぎると
小屋は静まり返ります。
そのときは個室だったので、
常夜灯の下、夜遅くまで手話で無音のおしゃべりをしたこと。



***



1人で山小屋に泊まることもよくあります。
チェックインのときは、
筆談してもらったりUDトーク(音声→文字変換アプリ)を使ったりしています。
実は北アルプスのある山小屋に、手話のできるスタッフさんがいるんですよ。
「ちょっとだけだよ。」って謙遜しながらも
手話をつけて話してくれることが嬉しかった。

手話で話している登山者グループを見かけると
すごく話しかけたい。けどまだできたことがない。


***


コロナ前は、山小屋での食事に黙食ルールもアクリル板もなくて
山男さんたちがビール片手にワイワイ話してる中
自然と会話に混ぜてもらって楽しかったな。
こんな、下界ではないようなコミュニケーションがふっと生まれる。
そんなとき、「私、耳聴こえにくいんで…」なんて言う気も起きなくて
というか、そんなこと関係なくて、必要なくて、
楽しめてるから不思議。


一期一会が前提だから、むしろ素のままでいられるのかな?
下界での方が、人とかかわるのに余計なこと考えちゃって
よく見られようと頑張ったり、自分を落としてみたりしてるのかもしれない。


きっと、みんなそういうことってあるんじゃないかな。
自然体でいられる場所。ちょっと頑張って背伸びする場所。緊張しちゃう場所。


「山では、」じゃなくて、本当はどこにいても同じ。
どこでも、誰といても、聴こえだって関係なく自然でいられるといいな。


*** 


読んでいただき、ありがとうございました😊
リクエストいただいたお陰で、書くことができました。
難聴のことでも、山のことでも、もし投稿リクエストがあれば気軽におっしゃってください❣️


(余談)
はじめは
「山登り×難聴 良かったこと3つ」
「山登り×難聴 大変だったこと3つ」
みたいにまとめようと思ってたのですが、
(そっちの方が読みやすそうだし)

いやいや、私にとっては難聴なのが自然体。
ベストもワーストもない。メリットもデメリットもない。
っていうふうに思って、
文章つらつら綴る形にしました。
キャプション長くなってしまって…
それでも最後まで読んでくださって
本当にありがとうございました🥰

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