道路合流の1構造案

前のノートを受けて

合流車線の数理というノートで、2車線道路に脇から1車線が合流する場合の車両の通過量について、1次近似レベルの見積もりを示した。

具体的には、本線左側の第1レーンの車の半分が本線右側の第2レーンに車線変更し、合流車線の車は合流車線の最後で1台おきに交互合流するときに、合流車線も含めた各車線の流量が均等になり、バランスの良い合流になるというのが一つの結果であった。

この結果の別の表現

この結果を眺めていて、別の形で表現するともっとシンプルなルールになることに気が付いた。

こういう見方である。

本線の左車線 V1 は合流地点で消滅し、左から合流してきた新しい左車線 V0 か、本線右車線 V2 に合流する、という考え方である。

前の思考実験と同様に、渋滞がすでに発生していて、本線左車線の車は方向指示器でアピールすることでどちらの車線への合流も受け入れられると想定する。本線左車線の車が交互に右車線と左側の合流車線に振り分けられることを考えよう。(前の車の挙動を見ていて、その逆に合流すれば良い)
この場合、上の図で c = 0.5 である。

合流車線の数理に示した内容を簡潔な式で書きなおすと以下のようになる

V1 = U0 × 0.67 
V2 = U0 × 0.67
V0 = U0 × 0.67
U0 = 20 台/分のとき、各レーンとも 13.3 台/分の通過台数となる

この状況を本線右車線の車から見ると,左の列から1台おきに、合流したいというウィンカーが提示されるので、2台おきに1台だけ、左からの合流を受け入れれば良い。また最も左の合流車線から見ても同様で,2台おきに1台だけ、右からの合流を受け入れれば良い。

これなら1台おきのジッパー合流よりも、合流車両を気持ちよく受け入れられるかもしれない。魔法のように通過台数を増やせるわけではないけれど、何かストレスの少ない合流になるように思われる。

まとめ

従来の合流の構造と違っているので、新たな誤認が生まれないかとか、流量のバランスがもともと違っているときにどうすれば良いのかとか、検討項目はまだたくさん残されているが、このノートでは、頭の体操的な初期アイデアを提案した。




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