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苦手なセミに言葉をかけはじめたらなんだか通じている気がする不思議

最近かなり頻繁に会社にセミが迷い込んできます。
数日前はミンミンゼミ、その後アブラゼミとツクツクボウシを無事に外に連れ出しました。あれはどのセミだったのかなーと記憶を頼りにネットで調べまくっていたらなんだか少し詳しくなってきてしまった今日この頃。上に挙げたセミは多分あっていると思いますが、違うかもしれません。

ジジジジジーーーバタバタバタバタと軌道が予測不可能な彼ら、以前からとっても苦手。でも知識として知ってはいるのです、何年も土の中でがんばってようやく外に出てきた後は数週間で命を全うする…という事を。だから是非とも彼らには、夏空の下で思いっきり生命を謳歌してほしいなって思ってはいるのです。

しかしそんな気持ちとは裏腹に、半径1メートル以内に接近するにはかなりの勇気を必要とするし、触るなんて今のところムリ!本当なら誰かセミに臆せず対応出来る人をすぐにでも呼んで逃してもらいたい!でもだいたい誰もいないか、自分より更に苦手な人しかおらず頑張る事に。常備されている虫取り網を片手にそーーっと近付きます。

こっちに飛んできませんように。どうにもならないような場所に飛んでいきませんように。ジジジジってなりませんように。色々願いつつ、イヤイヤながらでもなんとか対応していたら、最近近寄れるコツが少しわかってきたのです。

それはセミに声をかける事!

一応周囲に人がいないのを確認してから

『今お外連れてってあげるから!』
『はいっ!網にちゃんと入って!』
『ジージーちゃんそのまま掴まっててよ!』
『そうそう大丈夫!がんばって!』

自分自身を鼓舞するかの様にそんな感じの言葉をいくつかかけると、セミとわたしは同じ目的を持ったもの同士!という気がしてくるから不思議。心の距離が縮まったところで、網になんとかくっついてくれたセミを外に連れて行きます。ホッッ

そんな都内に近い会社は目の前に大きめの木があったりしてセミたちが迷い込んできてしまうのですが、今年は逗子に越して来て初めての夏、山が近いせいか量が桁違い。かつて体験した田舎の夏休みのようなノスタルジーを感じるほどですが、野鳥たちもキレイな声で唄っているにも拘らず、彼らの大合唱にかき消されてほとんど聞こえません。せっかくだから今はセミに詳しくなれと言われているようです。

ヒグラシも多く、夕方になると場所によっては一斉にあの独特な美しい声に包まれます。他のセミは『蝉』ヒグラシは『蜩』と漢字も区別されているなんて知りませんでした。今まで映画など何かの作品中でしかほとんど聴いたことが無かった気がする、ウグイスに続く私にとっての幻の存在。

いつかご挨拶する機会があったら『こんにちは!いつも素敵な声をありがとうね』こんな感じに声をかけてみようと思います。
他のセミたちには『一緒に夏を楽しもうね』『身体に気をつけてね』こんなのもいいかもしれない。

目下の目標は迷い込んだセミたちを素手で掴めるようになること。『ごめん一瞬触るけど大丈夫だからね〜』なんて言いながらささっと外に連れて行く。そんなイメージトレーニングはバッチリ。

でももうしばらくは虫取り網片手に奮闘しつつ、セミとの距離を縮めていこうかな。

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