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【海のはじまり】追加キャスト解禁!弥生の物語

今から楽しみにしている7月期フジテレビ月9ドラマ「海のはじまり」。
本日、追加キャストとして、ヒロイン弥生役の有村架純さんが発表されました。
前回記事で「いるかも?」と書いた、夏の現在の恋人役。
想像するだけでも複雑で繊細な役どころの弥生を、有村架純さんのお芝居で観ることが出来るのが今からとても楽しみです。



有村架純さん役柄・コメント


儚さが漂うヴィジュアル

百瀬弥生役として公開された有村架純さんのヴィジュアル。
曇り空を背景に、風に吹かれながら、少し遠くの誰かを眺めるような表情。
その視線の先にいるのは、夏?海?水季?
儚げで、どこか切なく苦しそうで、でも何かを内に秘めて決意しているような静かな強さも見えるような。
写真1枚でたくさんの物語を想像させるヴィジュアル、とても素敵です。

先日公開された夏と海のヴィジュアルと比べると、弥生のヴィジュアルの背景はよりもやっとした曇り空。
あまり海が映っていませんね。
弥生がこれから向き合うであろう複雑な感情を表しているようにも感じます。

弥生が身につけている、青色の服。
風間監督の作品は、映像の質感がとても美しく、その中でも青色の映え方、使い方がいつも印象的です。
今作のタイトルにもある「海」。
いわゆる夏ドラマといえば、青い海!青い空!白い雲!を爽やかに美しくキラキラと映すようなイメージですが、現時点で公開されているヴィジュアルはどれも、曇りのような、朝のような、柔らかな印象。
海の青が、どのように撮られていくのかも楽しみです。


「百瀬弥生」という名前

現時点で発表されている登場人物たちの役名。
・月岡夏
・南雲水季
・南雲海
・百瀬弥生

「夏」「南」「雲」「海」「水」という、夏や海を連想させるようなキーワードで繋がっている夏・水季・海に対して、「百瀬弥生」のネーミングが、少し疎外感を感じさせます。
生方さんの脚本は、登場人物の名前にもたくさんのこだわりや込めた意味が感じられますので、この弥生の名前も、何かの暗示かもしれません。

夏・水季・海。
過去の記憶や、血の繋がり、どうしたって弥生が入り込んでいけない関係性のある彼らと、弥生との間にある、壁のような
弥生が感じてしまう心の距離感、疎外感のようなものが、名前に表現されているように感じます。


やはりいました、現在の彼女

有村架純さん演じる百瀬弥生は、目黒蓮さん演じる月岡夏の現在の恋人とのこと。
前回、作品の情報公開があった際にアップした記事で少し予測したのですが、やはりいました、現在の彼女。

▼前回記事より

7年という時間の中で、もしかしたら夏には今現在、恋人がいるかもしれません。
その場合に、今目の前にいる人を愛することと、目の前にはいない人を想うこと、そのどちらかひとつを果たして選ばなければならないのか、ということもテーマになるかもしれないですね。
ああ、妄想が止まりません。

前回記事「24年7月期 月9ドラマ【海のはじまり】情報解禁」より
https://note.com/natsu72mi/n/na6736a0c2b92


いや、リアルでいい。
夏が7年の時を経て今もなお水季一途というドラマチック設定ではなく、現在進行形で水季ではない彼女がいるという設定が推せます。

夏は水季の訃報を受けるまで、彼女がなぜ自分の前から姿を消したのかわからないままだったわけで。
多少は引きずっていたとしても、学生時代のひとつの恋愛の話。
年齢を重ね、環境も変わり、別の誰かに恋をして…というのは、ごく自然なことですよね。
ましてや20代、新しい恋愛をするのなんて、本当に自然です。
こういうリアルな設定のひとつひとつが、自分の身近にも起こるかもしれないリアルさ、この世界のどこかで本当に紡がれている物語のようなリアルさになるから、好きです。

水季の訃報を受け、海の存在を知ることで、夏と弥生の関係にも色々と変化していくものがありそうです。
前回記事でも書きましたが、「生きているかどうかと、誰かの中に存在するかどうかは、また別のこと」
今はいない、喪失された水季という存在。
でも、確実に夏の中にいる。
今その人が物理的に存在していないからといって、別れたからといって、想わなくなるというわけではなくて。
その人を想っているからといって、今目の前にいる人を大切にしていないということでもなくて。
そういうことの狭間で揺れていく夏や弥生が、どのような向き合い方をしていくのか、注目です。


弥生は物語の"リアル"を背負う存在かもしれない

夏と弥生は交際3年とのことなので、社会人になって、20代後半で付き合い始めた恋人ということになります。
弥生は夏との将来、つまり結婚を意識し始めた矢先に、海の存在を知ったとのこと。
この出来事をきっかけに大きく揺らぐのは、夏だけでなく、弥生もしかり。
物語のもうひとつの大切な軸として、弥生の感情の動きや選択が描かれていきそうです

ここから勝手に弥生目線での妄想を始めますが、20代後半で出会って付き合い始めた恋人の過去の恋愛なんて、別にあったとしても「ふーん」程度で、"過去のこと"として、あまり深く考えることってしない気がします。
弥生が夏から水季の存在を聞いていたかどうかはわかりませんが、あらためて、愛する人が過去に愛した人が亡くなり、娘がいた、そのことを青天の霹靂で突きつけられたら、一回思考停止しますよね。
子どもがいた、その事実が、止まっていた時を動かしていってしまうような。
あるはずだった未来が、急に真っ暗になってしまうような。
まだ泳ぐ準備もしていなかったのに、広い海にぽんと投げ込まれてしまったような。

今明かされているキャラ設定的には、夏は「んー」が口癖でちょっとぽやっとしているというか、あんまり自分の意志を示さないような人。
一方、弥生はしっかりもので、お姉さんキャラのようです。
なので、夏と弥生は、弥生が夏を引っ張っていくような関係性、もしかしたら弥生は、夏に甘えきれないようなところがあるのかもな、と勝手に思っています。
でもきっとそれが悪い心地ではないから弥生は夏との将来を考え始めたのでしょうが、年齢的にも社会的にも、結婚というものや、この先の人生を考え始めるタイミングにあった弥生は、もしかしたら何かしらの気持ちに蓋をしながら、次のステップを踏み出そうとしていたかもしれません。
たとえば、夏にたいして不満も多少あるけど、好きだし、他にいないし、このまま結婚するのかな、とか。
夏が将来のこと、子どものことをどう考えているのか、真剣に話したことはないけど、一緒に生きていけそうな気がするから、結婚したいな、とか。
水季のことや過去の恋愛のことを、なんとなく気になったことはあったけれど、特に深くは追及しなかった、とか。
そんな感じのことって、普通にあるじゃないですか。

意外と人って、近くにいる人の事を深く突き詰めて全力で常に向き合うみたいなことは、疲れてしまうし、しないもの。
決して悪い意味ではなく、「まあいいか」って流したり、気に止めないようにすることって、日々たくさんあります、大なり小なり。
でも、海という夏の娘が登場することで、弥生にとっては、当たり前のように夏と二人で描いていくと思っていた未来が、かたちを変えてしまうことになる。
そこに向き合っていく過程は、人の、そして弥生自身の本音と向き合ってしまう作業で、傷ついたり気付いたり目を背けたかったり、苦しい過程にもなっていくと思います。
それはきっと、海の波のように、いろいろな感情が渦巻いて、寄せては返していくような
そんな人間らしいリアルな気持ちが、夏はもちろん、弥生を通してリアルに描かれて、それが有村架純さんのお芝居でビシビシ伝わってきて、号泣する自分の姿がもう浮かんでいます。ああ。切ない。

しかし弥生ちゃん。もし自分がその立場だったら、と思うと、キツイな。
たとえば夏が、子どもがいるということを隠して自分に嘘をついていたのなら、夏のせいに出来るし、嫌いになれる。
でも、この物語的には、そうじゃなかったわけで。
夏だって突然知った海という存在に向き合いながら苦悩していく、その姿を、一番近くで見ていくのが弥生という存在なわけで、弥生は夏のことを責める気持ちにもなれないんじゃないかな。
ましてや水季はもういないし、海にだって罪はない。
行き場のない気持ちを抱えてしまう難しい役どころ
ですよね。

弥生と夏はまだ結婚をしているわけではないので、別れるという選択だって、普通に出来るわけです。
そうしたって誰も責めないですよ。誰も悪くないんだもん。
でも、いざその選択をしようとすると、謎の罪悪感に包まれてしまいそう。

夏は、海の存在を知り、知らんぷりは出来ないでしょうから、当たり前みたいな顔をして、弥生には別れを告げるかもしれませんね。弥生のために。
夏は両親が離婚し、3歳の頃に母親が再婚、3歳下の義理の弟が出来た、という過去がありますから、仮に海を引き取った上で弥生との家庭をつくっていくとして、産みの親でない人が親となること、母親の違う弟か妹が出来ることの、苦しみや寂しさを知っているかもしれませんから、そんな思いを海にさせるのは、と躊躇ってしまうかもしれません。
でも弥生は、「わかりました別れましょう」なんて決断を簡単に出来ないんじゃないかなあ。
だからといって、自分とは血のつながりのない海ちゃん、しかも7歳、急に「今日から私がお母さんになります」なんて背負うことも簡単には出来ないし。
海ちゃんのことを思っても、自分が母親でいいのかなとか、思っちゃいますよね。
でも、夏と一緒に生きていく未来を選ぶのであれば、海を受け止めないわけにもいかない。
好きな人の好きだった人を大切にするということと、好きな人の好きだった人が残した証に向き合うことは大きく違う。
「妻になる」よりも先に、「母になる」に向き合ってしまう弥生ちゃん。
く…くるしい…(涙)

弥生が夏と海を受け入れたとしても、別の道を選択するとしても、どの選択にも、視聴者としては共感が出来る気がしますが、自分が弥生だったら、何を選択しても背負うものが大きすぎるし、自分の中に渦巻く黒い感情のようなものとも向き合うことになってしまいそうで、キツい。辛いなあ。

弥生はしっかり者というキャラクター設定ですが、何かしっかりしなければならなかった理由が、弥生の過去の中にもあるかもしれません。
たとえば、何か過去があって、幼い海に自分の姿を重ねてしまうとか。
たとえば、自分の中の負の感情や出来事には蓋をして、笑ってしまうような。
そうだとしたら、迷い悩む夏の背中をなぜか押してしまったり、それさえもを受け止められる自分でいなければと、無理をしてしまったり、するかもしれませんね。
そんな有村架純さんのお芝居を、私は観たい!!

弥生と水季

また、水季とそう年齢も変わらない同じ女性として、皮肉にもこの弥生という人物が、いちばん水季の気持ちにも寄り添ってしまえる人物になるかもしれません。

夏という同じ人を好きになった水季と弥生。
なぜ水季が夏の前から姿を消したのか。
好きな人と自ら離れ、知らせないまま子どもを産んで、その子を残して亡くなってしまった。
水季がどんな想いだったのか、それさえも弥生は共感してしまう部分があって、苦悩するかもしれません。

…あ、すみません、もう本当に妄想なので、全然違うストーリーかもしれません。
弥生のキャラも全然違うかもしれませんね(笑)

でも、公開されたヴィジュアルからは、どうにもそんな風に揺れ動きざわめく感情と向き合っていくそうになりそうな弥生を感じてしまいます。
はあ。楽しみ。


気になりすぎる夏のアパート

夏は、水季と付き合っていた時に住んでいたアパートに今も住んでいる、という設定なのですが、この設定が私は気になりすぎています。
これ、絶対何かのキーになるのでは。

まあ、学生時代に住んでいた家から職場への通勤も不便でなければ、あえて引っ越すことはないかもしれませんが、水季との思い出が詰まっている部屋にしばらく住んでいた夏は、もしかしたら弥生と出会う前までは、水季との再会を待っていたかもしれません。
一方、その部屋を訪れたこともあるであろう弥生は、何かしらその部屋から、水季の痕跡を感じ取ってしまった経験があるかもしれないですよね。

そして私の予想として、ワンチャンあるかもと思うのは、水季が夏と別れた後に夏のアパートを訪ねてきたことがある説です。
なんらかの事情があって、夏の前から姿を消し、もう夏と会うつもりはなかったかもしれない。
けれど、たとえば自分の病気がわかっていたら、娘を残していなくなる前に、夏に会うべきだと思うのでは。
たとえば、娘にお父さんの事を聞かれたら、お父さんがいないことで娘が寂しがったり悩む様子があったら、夏に会うという選択肢が芽生えるのでは。
事実として"母"になった水季ですから、娘を想う母親としては、事実としての"父"である夏に対する向き合い方が変わるかもしれません。
そんな経緯で、以前過ごした町にやってきて、夏のアパートを訪ねてみたけれど、たとえばそこで弥生の存在を知ってしまい、夏にはあれから進んだ時間を経た"今"と"これから"があることを感じてしまって、水季は引き返してしまった、とか。

いやすみません、本当にすみません、勝手な妄想です。
でもどうにもこうにもこのアパートが、何か伏線な気がしてなりませんよね。


「海」は「未来」の象徴?

いま目の前にいる人と、もうこの世界にはいない人。
弥生と夏のこれからは、曖昧で、これからふたりで構築していくもの。
けれどそこに、海という、もうここにはいない水季が残した確かな存在が現れる。
海は、どうしたって目を背けることの出来ない、"今"であり"過去"であり、そして"未来"。

夏と弥生のこれから、夏と海のこれから、弥生と海のこれから。
水季と海という存在に向き合い、背負いながら未来を考えていくであろう、夏と弥生。
タイトルにもある「海のはじまり」は、"これから"をはじめていくという意味もあるかもしれません。

海は、たくさん降った雨がそのはじまりだといいます。
登場人物たちが、たくさん泣いて、悩んで、迷って、向き合って、心を使って、そうしてたどりつく日々の先に、どうか光がありますように。


全員に幸せになってほしい

生方さん作品には、悪者がいない。
人のちょっとした脆さとかズルさとかも描くけれど、全員の痛みがリアルで、どこか共感してしまう、そんな物語になるのではないでしょうか。

人なんてみんな100%綺麗なんてことはなくて、みんないろんな過去や気持ちを抱えて、引きずって、蓋をして、ごまかして、そうやって生きていて。
そういうものひとつひとつに、いちいち向き合ってその蓋をぜんぶ開けきらなきゃいけないっていうことが生きるということでもない。
あらゆる人を全肯定しなくとも否定もしない、そんなメッセージがいつも感じられる気がして、今回も今から期待大です。
もう今から、全登場人物の幸せを全力で願ってしまいますもんね。
勝手に想いを馳せすぎてオンエア前に力尽きてしまいそうです(笑)

ほかのキャストさんも楽しみです!
水季役はもちろん、夏の親とか、友達とか。
学生時代の友達の中にはきっと年齢的にも家庭をもち子どもがいる人もいると思うので、血も時間も繋がってきた親子と、夏と海という親子の対比とかも描かれるかもしれませんね。

はあ、楽しみです!!!!!