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泣いてなにが悪いんだ

あー、また涙が止まらない。

私の涙は、厄介だ。
言葉を超えた瞬間反応速度。心が反応したその瞬間、目とまぶたの間に涙がじんわり溜まってくるのを感じる。

自分の気持ちを表現する言葉を見つけるよりも早く、涙が流れてしまうのだ。
話している相手からしたらたまったモンじゃない。目の前でいきなり女性が泣くし、その理由の説明がついてこないんだから。

ついこの間もやってしまった。4月から新たに一緒になったメンバーの前で。自分のこの癖が嫌になる。

新たなメンバーはまだ知らない。私がどんなときに人前で涙を流してしまうのか。

悲しくて泣く。怖くて泣く。そんなのは全くの見当違いで、トンチンカンでしかない。
私は、自分にとって大切な人たちのあたたかさで泣くのだ。

ついこの間は、自分が2-3年やってきた仕事を否定された。それはどうでも良かった。この上司とはやっていけないな、と思うだけ。

ただ、脳内が動く。
それは同じ仕事を頑張ってきた先輩・仲間も否定しているということじゃないか?私を応援してくれていた上司や同僚のことも否定しているのでは?

そんなことを思った瞬間、涙が出た。
なんでこんな奴に私の大切な人たちを、一緒に過ごした大事な日々を否定されなきゃいけないんだろう、って。

「悔しさ」。一言で言うならそうなんだろうけど、私にとっては違う。
自分を否定された悔しさではなくて、大事な人たちを貶されたように感じたんだった。

こんなこと思ったって、目の前の人には言わない。
私の大切な人の話を、大事に扱ってくれないから。そんな人に、私の大好きな人たちの話をしてたまるか。

もう一つ、涙が出るときがある。

ハッとしたとき。自分の心の奥の、本当の気持ちみたいなところに、ストレートに届く言葉に出会ったときに、涙がじわじわ出る。

ああ、私はそう思っていたんだ、ってハッと気付かされることもあれば、周囲の流れや人に気を遣って言葉に出来ずにいたヨドミみたいなものをすっきり一掃してくれるようなときもある。
自分の心の奥の奥底にある何かに届く言葉に出会うと、心が震えて涙が出る。


学生時代によく聞いていた曲に「涙のふるさと」って曲があった。

見つけなきゃね、きみの涙のふるさと

BUMP OF CHICKEN “涙のふるさと“


このフレーズしか覚えてないけど、きっと私の涙のふるさとは心の奥の奥底にある。

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